きのう何食べた?1話あらすじ感想 「ひょんって何?」喜びはほころびから
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2019年春ドラマ
弁護士事務所で働くシロさんと美容師のケンジは恋人同士。ケンジがゲイであることは、美容室では公認ですが、シロさんの事務所では秘密です。ある日、ケンジの客・千石に、二人はばったり会い、千石がシロさんを好奇の目で見たことから、二人は大げんかになりました。
Contents
きのう何食べた?
筧史朗
筧史朗(西島秀俊)は、街の小さな法律事務所で働く雇われ弁護士です。
史朗が働く上町弁護士事務所の若先生・上町修(チャンカワイ)は、食べ過ぎが悩みです。小山志乃(中村ゆりか)に、筧を見習うようにと言われてしまいました。
昨日はカニ。クライアントの実家が北海道で、旬のズワイガニを送ってくれたのです。事務所所長の母親・美江(高泉淳子)は、修の家から徒歩10分に住んでいるのに、おすそ分けがなかったことに不満をもらします。
慌てて話を逸らす若先生「筧先生は昨日、何食べた?」
筧の食べたもの
考え込む筧。
「昨日は、小松菜とネギとわかめと油揚げの味噌汁。長芋を明太子を二杯酢で和えて、わさびと海苔を乗っけたやつと、鶏手羽先と大根を甘辛く煮たのと、ブロッコリーのおかか和え。それと1/3は発芽玄米の白いメシを家で食べました。」
詳細な報告に黙り込む3人。所長が笑顔を浮かべて小さくうなずくと、筧は帰っていきました。筧はいつも6時退社です。
所長「彼女と熱々なのね。」
志乃「そういう時はラブラブって言うんですよ。」
45歳、独身の筧史朗は気持ち悪い
筧が気持ち悪い志乃
あの献立の詳細さから考えて、ご飯を作ってるのは筧と考える志乃。でも志乃は、筧を嫌がります。
「45歳ですよ。芸能人でもない45歳の男が、あの見た目で独身なのは、はっきり言って気持ち悪いです。料理もきっとすっごくお金をかけて作ってるんですよ。高級スーパーでこだわりの食材とか調味料・・・」
低脂肪乳の値段で文句「見落とした!」
しかし、筧がいたのは、普通のスーパー。特売の『激安だしつゆ 418円』を真剣に睨みつけます。
『何が激安だ。ごんべんのつゆの元の底値は299円だ。騙されないぞ。俺は。』
お気に入りのスーパーは別なのですが、その日、タイムサービスの低脂肪乳1本98円だけを買いに来たのです。
いつものスーパーではご機嫌の筧。
『マイタケ1パック78円。かぶ一束100円。ごぼうも100円か。やっぱり野菜は中村屋が間違いない。』
さっきとは打って変わって笑顔ですが、突然顔色が変わりました。『特売!本日のみ!低脂肪乳1本92円』
『な!こっちの方が6円安い。』
慌てて、筧はレジで文句を言います。この店の低脂肪乳の特売は毎週木曜日ということを、筧は把握していました。レジ係は、後ろの広告を指さしました。
『他店に対抗して本日限り!低脂肪乳 92円』
『見落とした!』
夕食作りは偉大。1日1回の充実感
急遽、炊き込みご飯に
家に帰り、慌てて炊飯器の予約を解除します。
「あと3分遅かったら炊飯スタートしてた・・・」
『今日はゴボウとマイタケで炊き込みご飯にしよう。お玉で水を2杯すくって捨て、昆布を一切れ。酒と醤油で薄めに味をつけ、その中に、1合につき1切れ塩じゃけをそのまま放り込んで、買ってきたゴボウをささがきにして入れる。』
『ゴボウのアクはポリフェノールで旨味の元だから、水にさらさない。さらにその上に、マイタケをほぐして入れる。』
全てを入れて炊飯器をセットします。
煮びたしに中華風卵
『汁物は何にするか。豚汁は、炊き込みご飯とごぼうがかぶるから、豚肉とカブとカブの葉でみそ汁にするか。昨日の残りの小松菜と厚揚げで、煮びたしを作ろう。』
フライパンで、小松菜と厚揚げを炒めて、だしつゆで煮ます。
『作り置きのホタテと大根のなますがまだあるから、あともう1品。』
冷蔵庫の中を見て卵に決めました。
『卵を使い切りたい。よし、卵とタケノコの千切りとザーサイを中華風に炒めるか。これで決まりだな。』
中華鍋で卵を先に炒め、タケノコの千切りとザーサイをごま油で炒めて、卵を戻します。
厄介な案件を落着させた充実感
『あとは炊き込みご飯を待つだけだ。厄介な案件を1つきれいに落着させたくらいの充実感だな。こんな充実感を1日に1回必ず味わえるなんて、夕飯づくりってのは偉大だ。そしてこの満足感を持続させたまま、1日を終えられるかは・・・』
頼りになるのは金だけ
最重要課題、食費25000円
満足げに食事を並べる筧。ドアが開いて、矢吹賢二(内野聖陽)が戻ってきました。炊き込みご飯の匂いに嬉しそうな矢吹ですが、コンビニで買ってきたハーゲンダッツを、筧が目ざとく見つけます。
「コンビニで買ったのか?ハーゲンダッツは、中村屋で金曜日になれば二割引きで買えるんだ。なんでコンビニで正価で買うんだよ。10円、20円の価値を考えてくれって、いつも言ってるだろう。朝と夜の食費を月2万5千円におさえるのが、俺の最重要課題なんだぞ。」
尚も文句をいう筧に、矢吹は自分で払うと言います。しかし、レシートを取り上げて、貯金しろ、と筧は言いました。レシートは、賢二立替分へ、他の引き出しは光熱費に食費です。
うなだれる矢吹「だって・・・中村屋には売ってない奴なんだよ。シロさんもこの前食べたいって。」
冷たい視線を向ける筧に、矢吹は謝りました。
頼りになるのは金だけ
ご飯を食べながら、矢吹は、筧の金銭感覚の話をします。
矢吹「シロさんってさ、お金好きだよね。部屋も10万ぽっきりでしょ。弁護士ってじゃんじゃん稼げる仕事なんじゃないの?」
筧「そりゃ、大手の事務所なら稼げるけど、死ぬほど働かされるなんて俺は嫌だよ。それならそこそこの収入で人間らしい暮らしをするほうがずっといい。」
筧は、子供のいない自分は、最後、頼りになるのは金だけだと言います。
おいしいからしょうがない
落ち込んでご飯を食べる矢吹。
筧「お前、そんな顔でメシ食うなよ。うまいだろう。甘い辛いすっぱいのバランスもとれていて、1品1品の味もいい。」
とたんに矢吹は笑顔になって、炊き込みご飯をパクパク食べ始めます。
「おいしい、バランスとか全然分かんないけど、この炊き込みご飯すっごいおいしい!」
嬉しそうな筧に、おかわり、と茶碗を差し出しますが、肥える、と怒られてしまいました。
諦めきれない矢吹は、隙をみて、筧の炊き込みご飯を取り上げようとしますが、失敗。代わりに卵を全部食べようとします。
「だめだって!変わんないだろうが!」
「おいしいんだからしょうがないじゃん。」
カミングアウトしているケンジに、しないシロさん
同性愛者の筧史朗
矢吹が洗い物をしている間に、筧は、母親の久栄(梶芽衣子)と電話中です。久栄は、同性愛者について勉強中。
「それでね、お母さんいろいろと分かったのよ。史朗さん、あなた職場の方たちにきちんとカミングアウトしてるんでしょうね。自分が同性愛者だってこと。」
しかし、筧は、仕事の上で必要ないと秘密にしています。
「きちんと言いなさい。同性愛者なのはちっとも恥ずかしいことじゃないのよ。人間には、一人一人違った個性があって、それは素晴らしいことなの。だからね、史朗さん・・・」
筧は、明日早いと電話を切ってしまい、部屋に入っていきました。矢吹は、筧を心配そうに見ています。
うるさい客・千石
美容院では、矢吹がうるさい客・千石(MEGUMI)の髪をセットしています。仕上がりを見て、文句を言い出す千石。矢吹は嫌な顔をしないで治します。
それを見て感心する店長の三宅(マキタスポーツ)と女の子。
「賢ちゃんってさ、ああいう時の優しい顔に嘘がないんだよね。」
「私だったらむっとしちゃいますけどね。」
彼氏について話すケンジ
千石は、矢吹を誘いますが、矢吹はあっさりとゲイと告白しました。
「今、彼氏と住んでるんですけど、その彼氏がもうちょーカッコよくって、頼りがいがあって、料理もすっごく上手で。お仕事は弁護士さんなんですけどね。」
小声で「あ、でも僕の方が男なんですよ。」
さすがの千石も黙ってしまいました。
女の子「千石さんを黙らせちゃいましたよ。」
三宅「賢ちゃんのあのキャラすごいわ。」
シロさんとケンジが大げんか
筧の顧客・今田聖子の付き添い
筧の顧客・今田聖子(佐藤仁美)は、離婚して5歳の息子と離れ離れ。夫は再婚しています。息子が恋しくなった今田は、夜中の2時に別れた夫の家に行って叫び続けてしまいました。
落ち込む今田に、何とか月一回でも息子に会わせたい筧は、別れた夫と話をしました。今田が精神的な問題で入院している間に一方的に籍を抜いてしまった元夫。今の妻ともその頃からの交際です。
今田は、それらを責めることはなく、ただ息子に会いたいだけですが、元夫は頑として拒否します。遠くから見るだけでも、という話になり、話の流れで、筧が、毎月、今田に付き添うことになってしまいました。
千石にばったり会う二人
商店街を歩きながら、貴重な休みが、と落ち込む筧。矢吹が、嬉しそうに筧に寄ってきます。重い買い物袋を、美容師は手が命と、矢吹に持たせない筧に感激する矢吹。惚れなおしちゃう、と腕を組んでくるのを、筧は慌てて振りほどきました。
すると、前から千石と夫が歩いてきました。矢吹の彼という筧を、楽し気に見る千石。
「例の彼氏さん?弁護士でカッコいいけど、実は女役だって。」
千石は笑い出しました。驚く筧に、しまったという顔の矢吹。
「すっごいお似合いじゃない?ねえ!かっこいい!もう!」
笑顔で矢吹を睨みつける筧。
ケンジに怒りまくるシロさん
家で、矢吹に怒りをぶちまける筧。
「なんで客にまで言うんだよ!店の同僚にお前がカムアウトすることと、俺のことを人にべらべら話すことは全然別だ。しかも客にまで話すなんてありえない。俺はお前と違って職場にそういうことも言ってないし、知らない人間に俺がゲイだって分かられるのも嫌なんだよ。」
「大体、お、女役って。俺は、立ち猫でいったら猫ってくらいで。とにかく、俺のスタンスを理解して行動できないなら、この部屋から出てけ!」
ご飯で仲直り
「ずるい!ごまかした!」
うなだれている矢吹は、涙目で謝ります。
「ごめん・・・ごめん・・・・でも、でも、うちの店の店長は、お客さんに、自分の奥さんや子供の話をするよ。なんで俺だけ、自分と一緒に住んでいる人の話を誰にもしちゃいけないの。」
泣き出す矢吹。しばらく黙っていた筧。
「さあ、夕飯作ろう。今日はタケノコの水煮と菜の花で飯だ、飯。」
「ずるい!ごまかした。」
キッチンに付けられたライトを筧に当てる矢吹。
「うわ!」
ニンニクは休みの前に
ご飯を食べる二人。
矢吹「ニンニクと玉ねぎがどっさり乗ってて、これ大好き!」
筧「接客業だから、休みの前くらいしか思いっきり食えないだろう。」
自分が明日休みなことを知って、気遣ってくれた筧に、矢吹は感激します。
「幸せ・・・煮物とカツオのたたき、最高!」
笑顔になるふたり。
「そっか、よかった、菜の花も食えよ。」
「食べる!う~ん、春が来た!」
嬉しそうな筧。
人生の喜びはほころびから
8000円浮いた食費
家計支出記録をつけていた筧は、今月の食費は、17,368円。予算よりも8000円近く浮いたことを喜びます。
さっそく、おいしいもの食べに行こうと提案する矢吹ですが、筧は貯金すると言います。43で蓄えがない矢吹に説教を始める筧ですが、矢吹は、ほとんど聞いていません。
「こないだ買ったハーゲンダッツ食べよう!定価で買っても、食費余ったんだし、堂々と食べてもいいんでしょう。」
「バカ!今からあんなもの食べたら、明日にも腹出るぞ。」
「じゃ、半分こしよう!」
「俺は食べない!」
筧をじっと見つめる矢吹。
金も体型維持も一瞬の気のゆるみが破綻を招く
結局一人1個食べる二人。
矢吹「おいしい!」
筧「これ、297キロカロリーもあるのか、明日一駅歩くか。」
しかし、いつものお店にはない味に、筧も満足げです。
「やっぱうまいな!これ、値段の価値あるな!」
矢吹「だから言ってんじゃん。たまには贅沢しようって。」
筧「駄目だ、金も体型維持も、一瞬の気のゆるみが破綻を招く。」
矢吹「破綻って、シロさん。人生の喜びってのは、ほころびから生まれたりするものなんだよ。恋人の出会いもひょんなことからって多いじゃん。」
ひょんって何なんだよ
筧「そのひょんなことの、ひょんって何なんだよ?」
一生懸命説明する矢吹「ひょん?例えばさ、病院で入院してるときにさ、インターンの先生が見舞いに来てさ、診断されて、そのまま恋に落ちて、私たちつきあっちゃいました、みたいな。」
しかし、筧の聞いたのは、『ひょん』という言葉の意味。結局分からず、二人でアイスを仲良く食べました。
西島秀俊さんは、メゾン・ド・ポリスでもエプロン姿でしたね!
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感想
シロさんとケンジさんのコンビが最高ですね。ケンジさんが可愛くて、いつまでも見ていられます!
炊き込みご飯を手早く準備して、その間に、こんなにさくさく料理ができるなんて、すごいです。お料理の参考にもなりますね。
深夜なので、お腹が空きそうドラマです。これは毎週見逃せませんね!
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