あなたには渡さない6話 あらすじ感想 多衣が子供を産む条件。逮捕されても通子を守る笠井。
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あなたには渡さない
旬平の失踪から1年半。順調な花ずみでしたが、多衣の妊娠が発覚。父親の名をずっと明かさなかった多衣でしたが、贈賄容疑で逮捕間近の笠井の子だと、多衣は告げました。しかしその後、板場の矢場が多衣と関係を持っていたことを通子は知ります。
自分を守るために笠井と多衣が口裏を合わせていることを知った通子。そして多衣は、旬平が愛しているのは通子だと思いがけないことを言いました。
旬平がいなくなって1年半
花ずみは順調
旬平(萩原聖人)がいなくなって1年半。花ずみの本店も銀座店も順調でした。本店の板長は矢場(青柳翔)がつとめ、矢場は本店の休みの日には銀座店も手伝う熱心さです。
銀座店の女将は多衣(水野美紀)が務めています。旬平がいなくなってしばらくはその行方を捜しまわりましたが、次第にその不在に慣れていくようになりました。旬平がいなくても全てが順調でした。
一年前と比べて売り上げは5割増し、通子(木村佳乃)の読みが当たったと多衣は褒めてくれましたが、旬平の居場所が無くなってしまうことを通子は心配していました。旬平は帰ってくる気などない、そう言い切る多衣に不信感を覚える通子。その時、多衣は吐き気をもよおしました。
多衣の子供の父親は?
多衣を送ってきた通子。もしかして旬平の居場所を知っているのではないかと尋ねました。妊娠しているらしい様子からそう思ったのですが、多衣は妊娠は認めたもの、旬平とは会っていないと否定しました。
旬平の服が出されているのを気にする通子に、この部屋も旬平の影がだいぶ薄くなったとはいえ、影にも垢が溜まる気がして、今朝洗ったのだと多衣は言います。矢場のお誕生日の祝いに渡した靴下が干してあるのをみて、不審に思う通子。銀座店でも、妙に仲の良い様子だった多衣と矢場を思い起こします。
通子「お腹の子の父親ってもしかして・・・」
多衣「それ以上聞かないで。今は言いたくない。」
矢場に多衣との関係を尋ねる
翌日、通子は、矢場に多衣のマンションに行っているのかと尋ねてみました。部屋の模様替えの手伝いに行って、靴下が真っ黒になってしまったので、多衣が新しい靴下を用意してくれたのだと言いました。
矢場でもないなら多衣のお腹の子供の父親は誰なのかと通子は思い悩みます。
離婚を決意した多衣
旬平の居場所
笠井(田中哲司)から連絡があって、旬平の居場所が分かったことを教えてくれました。口論して以来連絡はとっていなかったのですが、旬平がいなくなったことを知り、居場所を捜してくれていたのです。千葉の定食屋で働いていると言って、詳しい場所を教えてくれました。
離婚届を用意した多衣
通子は、旬平の居場所を多衣に教えましたが、多衣はお腹を触って、自分には行く資格が無い、通子こそが迎えに行くべきだと言います。
旬平と多衣は、自分が仲人をしたようなもの、責任をもって連れ戻すと通子は言いましたが、多衣は逆に自分の方こそが仲人だったのだと言います。多衣と旬平が一緒になることで、逆に旬平の中にしっかりと通子自身を植え付けたのだと。
「所詮、私は最初から離婚危機の夫婦をくっつけなおすための仲裁役をやっていたようなもの。離婚届を用意してあります。旬平さんにはもう私のところには戻るなと言ってください。私には他に愛した人がいる。いい加減迷惑だって。あなた達二人の夫婦げんかに付き合わされるのは。」
多衣の本心が分からず、通子は旬平に会いに行く決心がなかなかつきませんでした。
贈収賄疑惑
雑誌に栃木県知事の贈収賄疑惑の記事が載り、笠井総合建設の名前も載っていました。笠井が言っていた大きな仕事はこれだと気づいた通子。笠井に連絡をしても通じません。
多衣もまたその記事を読んでいました。結婚指輪を外し、しばらく店を休むことにしました。
旬平との再会
旬平を訪ねる
多衣との連絡が途絶えてしまった通子は、旬平の元を訪ねることにしました。港のそばの小松食堂という小さな店で、旬平は働いていました。ここは身体を壊して療養中の先輩の店だと言います。その先輩の妹だという女性(前田亜季)が妙に気になる通子。
『1年半も経てば新しい女ができているかもしれない。その不安が当たってしまった。』
通子は、花ずみや多衣に未練はないのかと尋ねましたが、旬平は黙っています。
「また黙ってはぐらかす気?」
「お前はどうして店や多衣のことじゃなくて、自分のことを聞かない?」
「じゃあ聞くわ。私にはもう未練がないんですか?」
「相変わらずだなお前は。自分は振り返らないで相手ばかり振り返らせようとする。俺の方から聞きたいことだよ。お前の方こそ、俺には未練がないのか。」
赤ん坊の声が聞こえて、答えても仕方がないと思った通子。
一人前の男になった旬平
旬平は店の看板料理だというコロッケを出してくれました。魚介の潮の香りがするコロッケ。おいしいと笑顔になる通子に、旬平は「だが花ずみの味じゃない。」と言いました。旬平はもう花ずみの味は忘れたと言います。
『この人はこんな小さな店で一人前の男になっていた。私が花ずみを始めたのは、お坊ちゃん育ちのこの男を一人前に育てたかったからなのだ。そのことに今気づいた。』
涙が出てくる通子。熱すぎて喉が焼けたからとごまかします。
「でも本当においしい。あなたにしか作れない味ね。」
うなずく旬平。「ありがとう。やっと振り返ってくれたな。」
多衣から預かった離婚届を渡しました。多衣の妊娠のことも伝えましたが、旬平は知っていました。多衣から何日か前に電話があって、直接言いたいと伝えられたとのことです。
赤ちゃんの父親は旬平
港を通子が歩いていると、後ろから声をかけられました。旬平の店で会った女性です。赤ちゃんを抱っこしています。通子が来た用件を知りたがるので、近くまで来たからと答えました。
赤ちゃんの父親を尋ねると、女性は旬平だと答えました。その様子を旬平は窓から見ています。
笠井の事情聴取
県知事が収賄容疑で逮捕
ニュースで栃木県知事が収賄の容疑で逮捕されたことを知った通子。笠井の会社の名前も出ています。何度も笠井と連絡を取ろうとした通子。翌日になって笠井から電話があり、直接会うことになりました。
妙に明るい笠井。明日また取り調べ、そしてそのまま逮捕となるだろうと言います。笠井は、自分が出した6千万のことで通子に疑いがかかることは避けたいと思っていました。あの金は笠井個人の金でしたが、急いで用立てしたので、一時的に会社の金を借り出してすぐに補填しました。しかし、今回の収賄容疑と時期が近かったこともあり、通子のことも検察は疑うだろうと言います。
責任を感じる通子ですが、笠井は通子は関係ない、警察には多衣から金を借りたことだけを言ってほしいと頼みました。
多衣の子供の父親
私だって共犯者、自分が笠井さんの背中を押したようなものだと考える通子。
『僕もみっちゃんみたいに賭けに出ることにした。そう決心できたのはみっちゃんの頑張りを見てきたからだ。』
そんな通子に、笠井はうぬぼれるなと言いました。あれは20年ぶりにあった幼馴染へのお愛想だというのです。通子がいようがいまいが、自分はあの仕事に賭けた、賭けて負けたのだと笠井は言いました。
「あの金は僕との男女関係のことで多衣さんが受け取ったことになっている、多衣さんも承知だ。」
多衣にも嘘をつかせるのかと問い詰める通子。そこへ多衣が現れました。
「嘘じゃないわ。お腹の子の父親。笠井さんなんです。」
驚く通子に、一度だけの関係ではなかったのだと多衣は告げました。もう行かなくては、と言って笠井は立ち上がりました。
「拘置所がどういうところか知らないが、僕ならもっとおもしろい拘置所を建ててやれるのにとか考えて元気にやれるよ。」
多衣が子供を産む条件
通子は多衣に、旬平がサインをした離婚届を渡しました。笠井とは事件が落ち着いた時に、多衣がその気なら結婚しようという話になっていると言います。
でも子供を産むかどうかは通子に決めてもらいたいという多衣。子供は産まなくちゃ、通子がそう言うと多衣は驚くことを言い出しました。旬平とやり直すと約束してほしいと言うのです。
「旬平さんが通子さんの元へ戻るのなら、私は笠井さんと結婚して子供を産みます。そうでないなら離婚届を破り捨てて、これから旬平さんの元へ行って一緒に暮らします。もちろん子供はおろします。」
『この人はまだ旬平を愛しているのか。』
思いもよらぬ展開に愕然となる通子。自分が旬平のところへ行くのを止められるのは通子しかいないと多衣は言います。
「私に、旬平さんとよりを戻すから、笠井さんとの子供を産めと言って。」
旬平には子供がいたことを伝える通子。自分が何を言おうが無理だと言います。それを聞いて不審がる多衣。娘さんはバツイチで最近実家に戻ってきた、と旬平がそう言っていたのです。
通子を混乱させる多衣
多衣は旬平の気持ちは通子次第だと言いました。旬平は今でも通子や子供たちの元へ帰りたがっていると言うのです。混乱する通子。通子が約束を守らないのなら、旬平さんのところへ行くと多衣は宣言しました。お腹を触らせて、「この子を生かすも殺すもあなた次第。」
驚いて手を離す通子。
「そうしたいならそうすればいい。まるっきり脅迫じゃない。だったら私も同じ言い方をさせてもらうわ。行きたければ旬平のところに行きなさいよ。お腹の子供をさっさとおろして、その代わり今度こそ旬平にきちっとくっついて、二度と私に近づかないで。」
顔をパシッと覆う多衣。そして笑い出しました。
「冗談よ。私だけ笠井さんと幸せになるのは気がひけるじゃないですか。だからぐずってみたんです。通子さんにも幸せになってほしいから。ああ、おかしい。」
『嘘だ。さっきまでの燃えるような目が本音。やはりこの人はまだ旬平を愛している。』
笠井の逮捕
雑誌の記事に多衣が載る
笠井が贈賄容疑で逮捕されました。常連客の編集者がライバル誌の雑誌を持ってきてくれました。記事では笠井容疑者と深い仲の女性として多衣のことがイニシャルで載っていました。男を惑わす魔性の女のような書かれ方が通子は気に入りません。
うちの雑誌で反論しては、と勧められて、通子は受けることにしました。編集者の目が光ります。
矢場の混乱
様子のおかしい矢場をみて、話をしてみる通子。多衣のお腹の子の父親は矢場なのかと尋ねます。事情を知りたいのだと言うと、矢場もまた混乱していたのでした。
最近までは、多衣はお腹の子は矢場の子だと言っていたのです。旬平にも話をつける覚悟をしていた矢場。しかし突然、父親が笠井だと言い出したのでした。
『間違いない。そんなことを言い出したのは笠井さんの事件があったからだ。』
ぴったりの多衣の身体
多衣のマンションに模様替えの手伝いに行っていた矢場。通子からもらった靴下を汚して替えの靴下をもらったその時に、他にも服をいろいろともらったのだそうです。多衣に惹かれていた矢場。それを見透かすような多衣。
「あの人の洋服見てると、私の肌までもがあの人が脱ぎ捨てて置き去りにした抜け殻みたいな気がするの。だからもらってほしいのよ。あの人の服がこんなにぴったりなら私の身体もぴったりなはずよ。これももらう気ない?」
多衣が寄り添ってきて、うろたえる矢場。
「うぬぼれかしら。私、店で矢場君が私のこと欲しそうに見てるって感じることあるの。」
抱き着く矢場。
通子と花ずみを守る多衣
多衣の考えが分からず混乱する矢場。
『私にはわかる。多衣さんは6千万が私にわたった事実を隠し通すつもりだ。お腹の子の父親を笠井さんにすることで警察をだまし、6千万の受け渡しを男女の関係でのやり取りに見せかけようとしているに違いない。彼女は私と花ずみを守るために、お腹の子まで犠牲にしようとしている。そんなの許されない。』
続く女の闘い
どれだけ自分を犠牲にするかを競う
お腹の子の父親が矢場だと知った通子は、多衣を訪ねました。本当の父親から子供を奪うべきでない、通子は訴えます。
多衣「じゃあどうすればいいの?このままだと世間は、あなたと笠井さんとの間に大金をやりとりするほど濃密で特別な関係があったと考える。あなたは女を武器に6千万を引き出したしたたかな女。花ずみのおかみの評判は地に落ちる。それでもいいの?」
『私たちの女の戦いは続いていた、どちらがより自分を犠牲にできるかを競う形で。』
通子のためなら何でもする笠井
多衣は、唐突に、通子がどれだけ旬平に愛されているのか分かっていないと言いました。なんとしても通子と旬平にやりなおしてもらいたい、それが旬平にとっての本当の幸せだから、と。
自分はもう旬平にふさわしくはない、そう言い募る多衣。でもこの子のおかげで通子が助かるのだと言います。笠井は通子のためなら何でもする、そういうところは自分も同じだと多衣は言いました。
『通子は今度こそ敗北してしまうと感じていた。この女の情念はその身に宿した新たな命すらも飲み込んでしまうのか。いまだに続く女の闘いは、紅蓮の炎となって通子を焼き尽くそうとしていた。』
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感想
今回は旬平がいなくなってから1年半後の話です。旬平がいなくなっても、通子の手腕のお陰か、花ずみは順調に売り上げを伸ばしていました。いつのまにか本店と銀座店の女将が入れ替わり、板場の矢場が板長となって前田にほめられるほどの腕になっていました。
そこへ多衣の妊娠が発覚。多衣は父親の名を明かしません。旬平の居場所もわかりましたが、旬平を訪ねようとはしない多衣。自分はもうその資格が無いと通子に離婚届を託します。
このお腹の子の父親が良く分からないのですが、どうやら板場の矢場らしい。矢場が多衣に惹かれているらしい様子はずっと描かれていましたが、多衣から誘ったようですね。
多衣は、初回では旬平へものすごい執着心を見せたのに、旬平が失踪して2,3か月で簡単にあきらめてしまったんですね。せっかく旬平が見つかったと言うのに、離婚届を出されては、20年の結婚生活を壊された元妻の身としては複雑なのではないかと思うんですけど、二人はビジネスパートナーでもありますので、通子はそこまで気にしていない様子ですね。
ようやく訪ねた旬平の店。旬平はそこで一人の男として働いていました。花ずみの味を忘れ自信をもって働いている旬平。その後、前田亜紀さんが通子を追いかけてきて、赤ちゃんは旬平の子だと告げます。それを旬平が窓から見ていたのは、旬平が頼んだのでしょうか。ということは旬平は通子に別れを告げたということなのでしょうね。でも旬平さん、子供たちには会わなくてもいいのでしょうか?
そういえば旬平さん、通子さんの質問に答えずに、未練がどうのこうの、難しいことを言っていました。原作通りだと思うのですが、複雑怪奇なお話です。
なのに、多衣さんいわく、旬平さんは通子さんのことが忘れられないと。もともと壊したのは多衣さんですよね?自分にはもう資格はないというのは、最初に6千万をつくるために笠井さんと一夜を共にしたからなのでしょうか。それとも旬平さんを忘れるためかどうかはわかりませんが、矢場と関係を持ったから?
多衣さんの心も旬平さんの心も深すぎてとても分かりません。笠井さんがなんとしても守ろうとするのは通子さん。では多衣さんが守ろうとしているのは旬平さん、ということでよいのでしょうか?これ来週にはすっきり終わるんでしょうか?最後まで?マークが飛び交いそうな気がします。
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