僕とシッポと神楽坂 最終回 あらすじ感想 一緒に過ごした日々は宝物
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最終更新日:2018/12/02
僕とシッポと神楽坂
トキワの行方不明の夫・佑が見つかったと連絡が入りました。しかも記憶喪失。思わぬ事態に戸惑うトキワと大地。記憶が戻る可能性は低い、佑の両親は佑を大分の病院へ転院させる、自分たちが同行すると提案しました。トキワには自分の人生を歩むようにと。
悩むトキワでしたが、認知症の犬の手術後に達也が飼い主に向けた言葉を聞いて、夫に同行することを決意。トキワは退職しました。去ったトキワが残した大量のメモ。そのメモを達也は泣きながら読みました。
イカダを作って渓流を下ろう
高円寺家での朝食中
『イカダを作って渓流を下ろう』
トキワ(広末涼子)が参加すると聞いて不満げなすず芽(趣里)。貴子(かとうかずこ)はトキワに会えることを楽しみにしています。対抗心むき出しのすず芽ちゃん。
いきなりまめ福(渚)が無表情に「やったん?」
達也(相葉雅紀)は「え?」と訊き返します。
まめ福「やったんか?」
皆の目が達也に注がれる中、達也は一心に食べ続けました。
貴子とすず芽「もしかしてまだ?」
まめ福「イカダ作ってる場合じゃないだろう。」
達也「うるさいな。」
トキワの夫・加瀬祐が見つかる
ニュースで持ち切り
7年行方不明だったトキワの夫・加瀬祐(眞島秀和)がアルゼンチンで発見されたことがニュースになっています。トキワは今日はお休み、外務省に呼び出されたのでした。
坂の上病院でもその話でもちきり。診療を放り出して雑談に夢中になる堀川君(小瀧望)。達也は一人でてんてこ舞いをしています。
夫を迎える準備でトキワはしばらくお休み
外務省を訪れたトキワと佑の両親。現地に職員を向かわせるというのに、両親が同行することになりました。トキワが行きたかったのですが、両親に子供がいるからと遮られてしまったのです。
大地(矢村央希)に話をするトキワ。お父さんが見つかった、そう聞いて大地は大喜びです。
日本に1週間後に戻ってくる夫。準備のためにトキワはしばらくお休みとなりました。報告するトキワに、達也は笑顔で「ご主人見つかって本当に良かったですね。7年も待ってたんですから。」
距離を縮めていた二人は複雑な表情です。
認知症の犬・タロウ
迷子の犬を保護
出勤してきた堀川。珍しく一番乗りとご機嫌です。くるりと回って入ってきたら、そこに達也がいるのを見てびっくりしました。昨夜、見知らぬ犬が迷い込んで来たのでした。達也の作っている手作りの迷子のビラを見て、絵が下手だと言う堀川。堀川も描いてみますが、達也は自分の方が上手いと主張します。写真にしようと写真を撮り出して、犬の様子がおかしいのに気づきました。
飼い主が現れた
町のあちこちに貼られた写真付きと達也の手書きビラ。それを剥がしている女性がいます。大量のビラを持ったその女性が犬を引き取りにやってきました。あちこちにビラを貼ったと得意げな堀川に、困るという女性・蔦子。なんだか様子のおかしい蔦子に、達也は家まで送ることを申し出ました。
認知症のタロウ
15歳のタロウは認知症でした。元は母親の犬なのですが、寝たきりの母に代わって蔦子が世話をしているのです。時間に関係なく鳴き続けるので近所からの苦情で困っていました。認知症のシッポの世話が大変なことに理解を示し、いつでも助けるという達也に、お金のことを気にして固持する蔦子。
みんなが優しい神楽坂
すず芽のお昼にたかる男たち
徳丸先生(イッセー尾形)がやってきました。新たに面倒を見ることになった犬を抱えています。ついでに達也に健康診断もしてもらうことに。千葉の方は手伝いを申し出てくれる人も多く順調のようです。
すず芽ちゃんが達也に持ってきてくれたお昼を、徳丸先生と堀川が大喜びで食べ始めました。
堀川「すず芽さん、これおいしいですね、スーパーで買った冷凍食品に味がそっくりです。」
失礼なことを言う堀川にすず芽が憤慨していると、いつの間にか来た名倉(大倉孝二)も同意しています。金欠の名倉。お腹がすいたので、ラブ共々達也のところにやってきたのでした。
頼子もやってきた
にぎやかな様子をニコニコして見ている本田。頼子と香子がロミを連れて診察にやってきました。
「一人で大丈夫なの?何かほかに困っていることない?」
心配してくれる頼子に、昔ここをやってた先生が手伝ってくれていると安心させる達也。
「私も神楽坂に引っ越してきたい!」
飲んでいる田代(村上淳)と達也。佑が生きていることは嬉しいものの、トキワを逃したことを考えて後悔ばかりの田代。達也は黙って聞いています。
神社の階段の上に座り込む二人。
田代「この町はいいなあ、石畳の路地。横丁。昔ながらの街並みも落ち着くし、あちらこちらにある坂道をゆっくりのんびり歩くのも最高に贅沢だ。私みたいな・・外から来た人間にもみんな優しい。」と泣き出す田代。
階段の手すりに足をかける危ない田代。
「私も神楽坂に引っ越してきたい!」
来る者拒まずの達也の家
飲みすぎて結局、達也の家に泊った田代。翌朝、皆と一緒に朝食を食べます。
貴子「田代先生って優秀なんですね。達也に比べるとセクシー」
まめ福も意味ありげに「セクスィー」
すず芽は達也のほうがセクシーと達也に顔を寄せてささやきます。恋人はいないという田代先生に、自分を売り込むまめ福に貴子。
「恥ずかしい」と二人を止めようとする達也に、田代と貴子は声を合わせて「いいじゃないの。」と反論しました。
そこへ徳丸先生も現れました。田代に気兼ねなく過ごしなさいと偉そうに言います。徳丸先生を知らない田代。この家の人?とこっそり聞くので、達也は初めて来ましたと返しました。
張り切る堀川
堀川がお昼を作って持ってきてくれました。喜んで開ける達也。中にある豚の親子のおにぎりを褒めると、オギとダイキチですと舌打ちされました。食べてみておいしいと喜ぶ達也。
これからもっと頑張る、徳丸先生みたいに達也を支えられるように、そう張り切る堀川に、アメリカのプロジェクトのことを話してみます。興味があれば推薦するというと、海外に行ったことのない堀川は大乗り気です。
帰ってきた佑
記憶喪失の佑にショックを受ける大地
佑の病室を大地と訪れるトキワ。佑はベッドに座っています。トキワがおかえりなさいと言っても大地が絵を見せても、無反応の佑。現地の病院から佑は日本での生活をよく覚えていない、そう言われていたのでした。
無反応の父親にがっかりした大地は病室の外で泣き出しました。思っていた父親像とはかけ離れているのです。完治が難しい、今の状態が一生続くこともある、そう医者に言われていたトキワ。自分にも言い聞かせるように「大丈夫、お父さんは今、事故のショックで忘れちゃってるだけだよ。きっと思い出してくれる。」そう言って大地を抱きしめました。
佑の両親の提案
今日もアルバムを佑に見せてみましたが無反応でした。トキワが思い悩みながら帰宅すると、佑の父親が来ていました。
佑の父親は、佑を大分の病院に移すことを提案してきました。治る見込みがないのならせめて安らかに過ごさせたいのです。自分たちが同行するので、向こうで仕事が見つかる保証のないトキワには自分の人生を歩んでほしいといいます。
解けたすず芽の謎
茫然と横たわるトキワにすず芽が外からガラス戸越しに声をかけてきました。
「なんだ。いたんだ。大地君の夕飯作ってあげようと思ったのに。」
大地の食事を作ったらまた病院に戻るというトキワ。一緒に料理を作りながら適当に味付けするトキワにすず芽は怒ります。小さじ3杯というのにトキワはドボドボ醤油を入れてしまったのです。
お料理は調味料の分量が命、小さじも計量カップも無いトキワにすず芽は怒ります。探せばこの家のどっかにあんの、とトキワ。
「謎は解けました。トキワさん、それがあなたの敗因です。」
「負けた覚えはないですけど。」
「人に何と言われようと自分の生きたいように生きる」
「いいんですか。達也さんにさよならしちゃって。本当は達也さんのとこにいたいんでしょう。だったらそうすればいいのに。旦那さんだって結局は自分の好きなことするために、あなたと大地君を置いて行ったんじゃない。人に何と言われようと、自分の生きたいように生きる。みんなそうしてる。」
トキワの目を見て、すず芽は泣きながら真剣に言いました。
ヤシの実
病院に戻ったトキワ。ヤシの実の口笛が聞こえます。急いで病室に向かいました。佑が窓の外をみながら口笛を吹いているのです。
「いい曲ね。」泣きそうになるトキワ。
寝る佑のそばで何かを一生懸命書いているトキワ。
タロウの手術
交通事故に遭ったタロウ
夜、トキワが坂の上動物病院を外から見ています。階段を下りると、すれ違いに傷ついた犬を抱えて急ぐ女性。それを茫然と見ていたトキワでしたが、正気に戻って慌てて女性の後を追いました。犬を受け取り達也の元へと急ぎます。
その女性は蔦子でした。今夜もまたタロウの鳴き声に苦情を言われたので、家の中に入れていたのですが、蔦子がうたた寝をしている間に家の外に出てしまったタロウは交通事故にあったのです。
タロウの緊急手術
タロウは左の大腿骨を骨折していました。今から緊急手術です。達也は徳丸先生の施設を紹介していたのですが、その話を断っていた蔦子。達也の言うことをもっと前に聞いていればと後悔しています。
その手を握って達也は目をつぶりました。「井坂さんの気持ちは受け取りました。がんばります。」
トキワとの手術。手際よく進めていきます。
待合室で待っている蔦子の前にダイキチが来ました。キュンキュン言っています。ダイキチをタロウに重ね合わせて、撫でる蔦子。
タロウの心拍が弱くなっていきました。
「タロウ、負けるな。家族が待ってるぞ。家族のところへ帰るんだ。がんばれ。」
ささやきながら手術を続ける達也。
一緒に過ごした日々は宝物
手術は成功。ほっとする蔦子に達也は話しかけました。
「井坂さん、たとえ記憶が消えたとしても、ご家族と過ごした時間は決して消えない。一緒に過ごした日々は永遠です。毎日の暮らしの中でもし思い出が消えてしまっても、また新しい思い出を作ればいい。今日という日を積み重ねて。そしていつかタロウ君が天国に行ってしまっても、その思い出は井坂さんの宝物になると思います。」
涙を流している蔦子。トキワも自分に重ね合わせて真剣に訊いています。
「僕はずっとここにいます。いつでも来てください。」
達也の蔦子へ向けた言葉を、トキワは自分に向けられた言葉のように感じていました。
トキワの退職
トキワの宝物
退職を決めたトキワ。夫について大分に行くことにしたのです。寂しくなると言う達也。
トキワ「楽しかったです。ここで働いていた時間は夢みたいで。きっとずっと私の宝物です。」
泣き続けるトキワに、笑って、と達也は頼みました。「トキワさんは笑顔の方がいいです。」
達也はトキワを途中まで送っていきました。握手をして礼を言いあう二人。達也はトキワの姿をずっと見送っていました。
トキワの残したもの
坂の上病院に戻ってきた達也。机の上にある大量のメモに気が付きました。それはトキワの手書きのメモでした。
『洗剤は倉庫右棚に在庫があります』
『白衣を選択するときはポケットに物がないか確認してください。』
『地域猫マーブル、シニア、食欲低下』
『コオ先生、体に気をつけて頑張ってください。応援しています。』
一枚一枚泣きながら見ていく達也。机につっぷして泣き崩れます。
セラピードッグ『チョーダイキチ』
ヤシの実の口笛を吹きながら郵便をチェックする達也。トキワからのメモがあちこちに貼り付けてあります。大地からハガキが来ていました。
『新しい家で犬を飼い始めました。セラピードッグだよって母ちゃんが教えてくれた。名前は俺がつけたんだ。チョーダイキチ。母ちゃんは相変わらずガミガミうるさい。お父さんは変わらないけど、おじいちゃんとおばあちゃんは元気です。コオ先生と大吉は元気?』
元気だよね、とダイキチに話しかける達也。キュンキュンとダイキチは鳴きます。
神社の今日の一言『幸せは心のうちにある』
7話はこちらです。僕としっぽと神楽坂7話 あらすじ感想 病み上がりのトキワが太った理由
6話はこちらです。僕とシッポと神楽坂6話 あらすじ感想 達也とトキワのキスの噂、お姫様抱っこ。
5話はこちらです。僕とシッポと神楽坂5話 あらすじ感想 幼い大地と父との約束とは?鳥が結んだ母娘の縁
4話はこちらです。僕としっぽと神楽坂4話 感想 1%の可能性に賭けて炎上。子供に芸者の作法を教えるすず芽ちゃん
3話はこちらです。僕としっぽと神楽坂3話あらすじ感想 虹の橋でお迎え。徳丸先生が戻ってきた。
2話はこちらです。僕とシッポと神楽坂 2話感想 虹の橋のたもとで飼い主を待つ犬
1話はこちらです。僕とシッポと神楽坂1話 ネタバレ感想 芸者の息子が優しい獣医になった
感想
ほのぼのほっこりするドラマですけど決して夢物語ではありません。ようやく帰ってきたトキワの夫・佑。喜びもつかの間、記憶を失ってしまっていることが判明しました。父親の記憶がほぼゼロの大地の期待は最大限にまで高まっていたのですが、突き付けられた残酷な現実。小学生の小さな男の子には辛すぎましたね。大丈夫だから、トキワは自分にも言い聞かせるように大地を抱きしめ続けました。
そんなトキワへの佑の両親からの提案。記憶が戻らない可能性が高いのならせめて安らかに過ごさせたい、大分の病院への転院です。自分たちがついていくからトキワさんは自分の人生を歩んでほしい。親切心なのでしょうが、この両親はいつもトキワの意向を無視しますよね。外務省がトキワに同行するかを訪ねているのをさっさと自分たちが行くことにしてしまいました。トキワのことを嫁として認めていないのでしょうか。
思い悩むトキワに、発破をかけたすず芽ちゃん。本当なら恋敵のトキワにこんなことは言いたくないでしょう。でも達也の気持ちが分かっているから、達也に幸せになってもらいたいから敢えて口にしたのでしょうね。すず芽ちゃん、いい子です。お料理も上手だし、けなげだし、絶対に幸せになってもらいたいです。
認知症の犬の手術。その飼い主に向ける達也の言葉を、まるで自分に向けられていたかのように真剣な表情で聞き入っていたトキワ。思い出が無くなったのならまた作ればいい。記憶が消えても一緒に過ごした時間は消えない。その優しい言葉は、すず芽の言葉よりも深くトキワの心に染みいりました
トキワの出した選択は退職して夫に同行すること。病院で夫の口笛を聞いて心を決めていたのですが、達也の言葉はさらに強く後押ししてくれたようです。
退職を告げるトキワ。すべてを受け入れようとする達也の顔がとても切なかったです。大切な人を失ってしまった、茫然と病院に帰り着くと、そこにはトキワからの大量のメッセージ。泣き崩れた達也さん。ここまで感情を見せたのは初めてじゃないでしょうか。
トキワからのメッセージはすべて壁に貼り付けられました。大地からのはがきが届いて元気でやっている様子がうかがえます。念願の犬を飼い始めた大地。その名もチョーダイキチ。香子の犬、ロミに名づけると言っていた名前ですね!
結局、達也はアメリカ行きを断ったようです。その代わりに堀川君を推薦。堀川君、あの人懐っこさと大胆さ、図々しさはアメリカ向きかもしれませんね。
あっという間に終わってしまった全8話。そういえば神楽坂一帯の再開発はどうなったんでしょうか?頼子と仲直り(?)したので無くなったとか、そういう簡単な問題じゃないと思うんですけど。それ以外はすべて丸くおさまったと思います。
原作には続編『しっぽ街のコオ先生』もあるそうなので、ドラマも続編ができるといいですね!
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