あなたには渡さない2話 あらすじ感想 醤油で書いた10万の書と新たな裏切り
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最終更新日:2018/11/25
あなたには渡さない
多衣に6000万の借金をして、新生・花ずみを起ち上げた通子。最初の3日間は無料と多衣も驚くビジネスを展開します。4日目に無料と思って来た金を持たない老人にも無料を提供し、貸してほしいと言われた5万円もお礼にと差し出してしまいます。この老人は実は著名な日本画家でした。売り上げは順調に伸び、1回目の借金返済。東京に部屋を借りた多衣を訪ねた通子。そこで旬平に会います。通子は、同棲を隠していた元夫に愕然とします。
Contents
6千万円の借金
新生・花ずみの資金
夫の愛人・多衣(水野美紀)に、夫との婚姻届けを6000万円で売りつけようとした通子(木村佳乃)。しかし、多衣はこんな紙切れにそんな価値は無いといいます。旬平(萩原聖人)との結婚は自分でつかみ取るのだというのでした。
通子は、新しく花ずみを始めるためにお金が必要で、多衣から借りたいと言うと、考え込んだ多衣。すぐには用意できないから今晩は金沢に泊ってほしい、多衣は6千万を貸すことを了承しました。
多衣と旬平の本当の関係
その夜は、多衣の紹介した宿にとまります。お銚子の九谷焼に似た派手な布団。ここは、多衣が以前に話していた、旬平と過ごした部屋でした。多衣から電話がかかってきました。
「お気づきになりました?そう、そこ。私と旬平さんがいつも泊っていた部屋です。だってあなた私と旬平さんとの本当の関係を見ようとしないから。」
二つの担保
担保は通子
翌日、通子の部屋を訪れた多衣。通子の顔を覗き込んでよく眠れた様子にがっかりします。お金の算段はつけた、用意でき次第、通子の口座に振り込むと言います。6年の慰謝料として無利子で、という多衣の申し出を断りました。利子はきちんと支払うと言うのです。
ビジネスを知らない甘くて怖いもの知らずの通子に、多衣は目を見張りました。その素人考えは逆に強みになるかもしれない、と。「この6千万の担保はあなた自身よ。あなたに賭けてみたくなったわ。」
もう一つの担保は、女将の形見の菊の帯
おもむろに帯を解き始めた多衣。花ずみの女将からもらったというのは嘘。実は、自分が死んだら通子に渡すように言われていたのでした。
「これは嫁の通子に一番似合う帯だって。」
「地味で何の変哲もない女だから。」傷ついた通子はそう返しました。
しかし、その黒い帯には、裏には鮮やかな菊の花が刺繍してありました。刺繍は旬平の母親が自分でしたもの。自分の姑が亡くなる直前に、こっそりと喪服の裏にこの花を咲かせたのだと。大嫌いな姑の葬儀で締めるためでした。
なぜ姑がこれを自分に残したのか、通子にはわかりません。多衣は、自分で感じ取るようにと言いました。自分には、所詮は多衣は愛人で、花ずみも旬平も通子のものって言っているように聞こえます、と。
「この帯を、この菊をもう一つの担保にします。もしあなたが私に借金を返せなくなったら、その時はこの帯は私のもの。いいですね。」
この帯を手に入れることで、多衣は、旬平もお義母さんも自分のものにしようとしている、そう思った通子。
手を握り合わない二人
翌日駅に向かって歩く通子を多衣は追いかけてきました。小切手を持ってきてくれたのです。
礼を言いながら、通子は言いました。「私なんだか、あの旅館で女二人が憎みあいながらも裸で抱き合ったような不思議な気持ちがして。そうだとしても、私あなたと手は握りませんから。」
自分も同じように感じた、手は貸すけど決して握らないと多衣。
新生・花ずみ
けじめをつけた通子
離婚した通子はアパートへ引っ越し。偽装離婚だからここまでしなくてもという大学生の息子の一希(山本直寛)に離婚に不満げな優美(井本彩花)。けじめをつけると明るく言う通子。
新生・花ずみの開店準備
資金が用意できて、新しい花ずみの計画を立て始めました。花ずみと母親を捨てるつもりだった旬平。新たに女将になる通子に母の顧客名簿を渡しました。一日一組だけでいいから正式な懐石料理を出したい、通子は旬平の願いを聞き入れました。
新生「花ずみ」の準備は着々と進んでいきました。内装工事も完了して、通子は八重に着付けや女将としての作法を教えてもらいます。
憎しみをばねに成功する通子
翌日に開店を控えて、試食をする通子。二階は懐石料理ですが、そのうち一品を安価で下のお客にも提案することになりました。ビールで乾杯する二人ですが、旬平は通子の隣に座るのを拒否してカウンターの向こう側です。二人の距離を感じる通子。
旬平は、なぜ多衣に金を借りたのかを不思議がります。通子にとっては、多衣に借りるからこそ、多衣や旬平、亡くなった義母への憎しみをばねにこの店を成功させようという気になるのでした。
「いったん水商売に手をつけると決めた以上、あなたもあの女も私自身も利用しつくすつもり。私が頭を下げれば、あの女は得意がってお金をつくるって計算したから。」
通子は旬平を共同経営者とみなしているのですが、旬平は社長と板前だと言います。
新生・花ずみの開店
マイナスからのスタート
花ずみ開店
笹流れの樽、多衣の会社の酒が届いていて通子と旬平は驚きました。そこへ多衣が現れ、お祝いの向上を述べます。
何も言わずに送り付けた多衣に文句を言う旬平に、通子はありがたく受け取りました。3日間は無料サービスだから助かると。3日も無料にすることに驚く多衣。
「花ずみを名乗るのなら、ゼロからのマイナスからのスタートです。思い切ったことをしないと。」
初対面のふりをする笠井と多衣
笠井(田中哲司)がやってきました。お祝いに来てくれたのです。多衣を紹介する通子ですが、実は二人は顔見知り。何やら通子に隠れてビジネスを進めているようです。
トンボ帰りの出張と言う多衣は、通子の帯に目をやりました。鮮やかな菊の花が表に見えています。
「そうやって締めたのね。」
「ええ、きれいに咲いていますから。」
旬平も笠井に、内装工事の件で世話になったと礼を言いますが、みっちゃんの、いや、可愛い妹分のためなら、と笠井。
手伝いが続々
八重と通子の義姉の幸子がボランティアで手伝ってくれました。最初の3日間は大盛況でした。3日目、旬平一人では持たないかと思われたころ、板場の矢場が来てくれました。板長一人では無理だと。
4日目の客、追い出された板長と日本画家
花ずみを追い出され板長
4日目。無料サービスは終わって、この夜からが本番です。
一人の男が入ってきて、旬平と八重は顔色を変えました。ヒデという、旬平の前に花ずみで料理長をやっていた男です。今はかつなみという料理店で板長をしていますが、花ずみを旬平のせいで追い出されたと思っていました。
旬平の料理を食べて、かつなみの料理にそっくり、花ずみの名にかけて、自分たちの工夫をしないとな、と嫌味だらけのヒデ。通子は、どこが似ているのかと訊きますが、昔なじみの八重は遠慮がありません。似ていて当たり前、師匠が一緒なんだからと。ヒデが自分で作れる味に金をとるわけにはいかないと、旬平はお代は要らないと言いました。
5万を借りたい老人
今日もタダだと思っていた客の老人。嫌味っぽく自分が払うというヒデに、通子は、今日は初めて来てくれたから二人ともタダで、と言いました。
「だったらついでにあと5万ほど貸してくれ。」と老人。来る途中で財布を落とした、タクシーで帰るには5万あれば、と言います。通子はじっと客をみて、踵を返しました。レジから5万を持ってきて老人に渡します。
「おじいちゃん、今日は来てくれたお礼だから返さなくていいです。その代わり今度来るときはお財布落とさないように気を付けてね。」
素人同然の店をそう苛めるな、とヒデは嫌味っぽく言いました。追い出そうとする八重を遮る老人。
著名な日本画家が、醤油で書いた落書き
「恵んでもらうわけにはいかんよ。悪いが墨と筆と紙あるかな。」
しかし、筆と墨なんてありません。すると老人は、醤油と食紅、料理用の刷毛、そして襖を外させました。あっという間に『華 六扇』と書き上げた老人。
通子はタクシーに乗る老人を見送りました。さっきの書は小切手代わり、気に入らなかったら銀座の美術商に連絡すれば10万にはなるだろう、と。
「あんたは、先代の女将よりも肝が据わっているようだ。あんたにはもって生まれた華がある。私の絵のモデルにならんか。あんたの中の女を本当の姿を描いてみたい。ま、考えといてくれ。」
それを陰から聞いていて睨みつける八重。その老人は著名な日本画家、大隅六扇でした。
新たな裏切り・限られたものしか使わない部屋
その後も順調に客足を伸ばし、一度目の返済金。金沢に出向くつもりが、多衣は東京に部屋を借りていました。東京での取引が増えてきたので事務所代わりに借りたのだそうです。「ここは使うものも限られているので、あまり事務所っぽくはないけど。」
お金を返す通子。200万を差し出しました。
商売人の顔になってきたと多衣。「愛とビジネスを天秤にかけて、ビジネスを取った人だから当たり前よね。」
不思議そうな顔をする通子。
そこへ「ただいま。」と旬平が入ってきて、驚愕する通子。旬平は、多衣には忙しくてしばらく会っていない、そう言っていたのでした。
「さっき言いましたでしょう。ここは限られたものしか使わないって。」
偽装離婚のはずだった、旬平と多衣は会っていないと通子を騙していた、自分の中の奥深くの未練が、激しく燃え上がる予感がした通子。
3話の感想はこちらです。あなたには渡さない3話 あらすじ感想 二人の愛人と手を組む。モデルの驚きの顛末。
1話の感想はこちらです。あなたには渡さない1話 感想あらすじ のけ者主婦が料亭女将に。6千万を要求。
感想
多衣もビジネスを営む社長だからでしょうか、花ずみを新しくしたい、そのための借金をという無茶な通子の願いを聞き入れました。6000万という額を2日で用意した多衣。誰かから借りたようですが、これはおそらく笠井からですね。笠井と通子の仲がどのような関係かはわかりませんが、笠井に頼まれた気配が濃厚です。もしかして旬平を誘惑する役目も、笠井から頼まれていたのでしょうか?でも、旬平と多衣の仲は6年間、笠井は5歳の子供がいる、計算が合わないのでこれは考えすぎかもしれません。通子の目の前では初対面を演じているので、これは通子にばれたら大変ですね。
通子のビジネスは順調に進んでいきます。最初の3日間は無料という仰天するプランを打ち出し、その後も、無料だと思って来店したお金を持っていないおじいちゃんにも、特別にタダにしました。来てくれたお礼とお金まで差し出してしまいました。しかしその老人は実は著名な日本画家。「落書き」をした襖を画商に持っていけば10万にはなるのだそうです。でも、醤油で描いたものでもそんな価値がつくのでしょうか?
旬平の母を知っているらしい日本画家に、女将としての才覚を褒められる通子。その様子を見ていた八重のすさまじい目。女将代理として、通子の方が褒められたことに対する嫉妬でしょうか?それとも他に何か理由があるのかもしれません。
共同営業者として旬平と上手くやりたい通子に対して、どこか壁を感じる旬平。理由は最後に判明しました。会っていないといいつつ、旬平と多衣は東京で一緒に住んでいたのです。
通子の性格は確かにまっすぐ突き進むのかもしれないんですけど、敵にも協力をまっすぐに求めるあたり随分さっぱりとした好感の持てる人物なのですが、旬平は正反対のようですね。多衣もビジネスの話では好感が持てるのですが、旬平がからむと途端に嫌な女性になります。ここまで変わるのかと驚くほどの豹変ぶりです。
来週は先代の愛人まで登場して、ものすごい展開になりそうですね。八重さんも通子の敵になってしまうんでしょうか?
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