僕としっぽと神楽坂4話 感想 1%の可能性に賭けて炎上。子供に芸者の作法を教えるすず芽ちゃん
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最終更新日:2018/11/24
僕とシッポと神楽坂
心臓の肉腫。成功率の低い手術に、どこの病院でも断られた高齢犬を救いたい飼い主・井上。堀川が坂の上病院に連れてきました。命を救うため、難しいオペに挑んだ達也。手術は成功しましたが、体力の尽きた犬はその夜他界。
ネットでは、無理な手術をして犬を死なせた、と拡散されて、誹謗中傷の的になってしまいました。坂の上病院を救うため、トキワ・すず芽・堀川が奔走します。そのような中、井上が失踪。皆で探し回ってようやく見つけました。
井上親子と話してみて、息子が母のために書いたコメントが思いがけなく拡散されてしまったことが判明。達也のあたたかな言葉で、井上は犬の死を穏やかな気持ちで受け入れました。
4話あらすじ 人手の足りない坂の上病院
ダイキチよりも役に立たないすず芽
坂の上動物病院
人手が足らない坂の上病院。すず芽(趣里)が手伝っていますが、トキワ(広末涼子)はイライラしっぱなし。達也(相葉雅紀)にいちいち聞くので、トキワは自分に聞いたほうが時間の無駄にならないと言います。
「え~。でも、達也さんとお話したい。トキワさん、怖い。イライラして。あ、もしかして、トキワさんて、こう・・・」
「更年期じゃありません!」
「ううん。コウ先生と私が仲いいから嫉妬しているんじゃありません?」
「それはもっとありません。」
すず芽に手を焼いて、達也に文句をいうトキワ。病院に新しい風が入ってきて、と呑気な達也。「だったら今まではどんな風が吹いていたんですか?」
バイトを雇ってほしいトキワ。すず芽はダイキチよりも役にたたない、と。求人は出しているけど人が来ないのです。
「すず芽ちゃんはただで手伝ってくれてるし、好意を無駄にもできない。」
トキワは怒りながら仕事をしています。「八方美人、優柔不断、事なかれ主義、風見鶏、無鉄砲、女たらし~!」
「それ僕となんか関係がありますか?」
ひょうひょうと返す達也に、信じられないトキワ。
成功率の低い手術・グリ
どこの病院も引き受けない手術
堀川(小瀧望)が、坂の上病院に、心臓に腫瘍のできている犬・グリとその飼い主・井上(滝沢涼子)を連れてきました。グリはもう自分で歩くこともできないようです。
ナルタウンの田代(村上淳)には、手術をしても成功の可能性が低い、成功したとしても術後の回復が難しいと断られており、他の病院でも同じ対応だったそうです。それでも手術をしてほしい井上。
達也は手術を引き受けることにしました。断ったら、井上はもっと病院を探し回る、その分グリはもっと苦しみます。この子を助けられる可能性は極めて低いというトキワに、「でもゼロじゃない。1パーセントでも可能性があるのなら見捨てるわけにはいかない。」と達也。
難しい手術です。堀川にも手伝いを頼みます。
「いいんですか?」
「力を貸してください。」
命を預かる獣医師
ナルタウンの田代は手術に反対です。チャレンジしたいと言う堀川に、
「獣医師は命を預かっているんだ。無謀なチャレンジなどあってはならない。手術を引き受ければ希望を与える。失敗すれば絶望を与える。」と止めました。
神社で手術の成功を熱心に祈ったあと、堀川は坂の上病院に向かいました。
手術前。達也は、井上さんの手をとって目をつぶります。「井上さんの気持ちは受け取りました。頑張ります。」今日の達也は難しい手術のせいか、いつになく真剣な顔です。
手術が始まりました。堀川にモニターの数値に気を付けてもらいます。外では心配げなダイキチとオギがドアの外で待っています。
手術は無事成功しました。
術後の様態が急変
「あとは体力の回復を待つだけです。」
手術が成功し、井上は安心します。「無理を聞いてくれて。」と礼を言う井上。今日はここに泊まるという達也に、明日の朝、グリの様子を見に来ると約束して井上は帰っていきました。
夜、グリの様子をチェックする達也。落ち着いているようです。でもそれから間もなくして、ダイキチがきゅんきゅん鳴いてぐるぐる回り始めました。不審に思う達也。その後、すぐにアラームが鳴りました。慌ててグリのチェックをする達也。
知らせを受けて、井上が駆けつけてきました。グリは診察台の上に寝かされていて、白い布がかけられています。泣き崩れる井上。
達也はトキワに報告しました。「あまり気を落とさないでください。」グリの死を悼む達也、トキワ、堀川。
医療ミスの噂
相次ぐキャンセル
達也は元気なく病院の前にダイキチと座っています。ヤシの実を口笛で奏でながらトキワが出勤してきました。「なんて曲ですか?」
「ヤシの実です。なんか心が落ち着いて元気がでるんです。」
その日からキャンセルの電話が相次ぎました。理由を訊くと「医療ミスがあったって本当ですか?無理な手術をして犬が殺されたって。」
切れた三味線の弦
三味線の練習中。達也の母・貴子(かとうかずこ)の弦が切れました。
「もしや達也の身に何か。」
まめ福(渚)とすず芽はオーバーに驚きます。
「一度言ってみたかった。」と笑う貴子。「デビューしたてのユーチューバーくらいぎこちなかった。」「往年の名女優かと思った。」と3人は盛り上がりました。
坂の上病院が炎上
4日後。
ナルタウン動物病院のロッカー室で、堀川がツイッターの書き込みを見ています。『犬が死にそう。』『重症だ。』『裁判をおこせないの?』炎上している坂の上動物病院。ナルタウンでも、無理な手術をしたと噂になっている、と話し合っていました。
大沢家でも、頼子と本田が達也の病院を気にしています。
坂の上病院では、トキワが嫌がらせの電話の対応に追われていました。達也を信じるものの、ネットを見た家族に説得されたとかで、わざわざ謝りに来る飼い主もいました。
達也の母にも不審な目は向けられました。知らない子供に写真まで撮られました。電話で、達也の病院のことを話している達也の母。
「達也ね、昔からボーとしてるけどいい加減なことをする人間じゃないの。」
帰ってきた達也はそれを聞いていました。
情報源を捜す堀川
堀川「書き込み見ました。拡散されてあちこちで炎上しています。」
コウ先生は悪いことはしていないのに患者も減ってしまった、とトキワは嘆きます。
堀川は、手術は完璧、グリちゃんの容態が急変したのはコウ先生とは関係ない、と言います。あのオペを知っていたのは限られた人間、消去法でいくと一人だけ、と堀川が言うので、トキワはためらいながら同行しました。
井上の家を訪ねると、井上は部屋に閉じこもりがち、食事もしないと、大学生の息子が応対しました。前の犬も重い病気で、手術後に死んでしまったのだそうです。堀川は、先日の手術の情報が拡散している、病院にも影響が出ていると告げました。井上に話を聞きたいというと、母はネットを使わない、辛い思いをしているのに迷惑です、と追い出されてしまいました。
芸者の作法•休戦条約
トキワが家に帰ると、3つ指をついた大地がお出迎え。そそっと歩いて、小首をかしげて、「お荷物お持ちしましょうか?」
トキワは「気持ち悪い。」と言うと、気分を害した大地。「せっかく教えてもらったのに。」
そこへすず芽ちゃんが現れ、3つ指をついてお出迎えをします。
豪華な食事を用意してあって、おいしいと感激する大地。二人はメル友だったのでした。
「じゃあ達也さんは悪くないんですね。」「コウ先生は最善を尽くした。」
すず芽は休戦条約を申し出ました。つまらない争いをしてる場合じゃない、団結して力になりましょう、と。
戸惑うトキワの手をぎゅっと握るすず芽。
カタカタ星人に助けを求める
トキワから田代に連絡が入りました。デートだと思って、花を持って待ち合わせの場所に急ぐ田代。案内の女性に鏡を持たせて、髪の毛をチェックします。
案内されたテーブルにはトキワがいました。そしてその横にはすず芽。場を仕切り始めます。
病院への批判を治めるため、獣医師の見地からあのオペを立証してほしい、そういう話でした。田代は難しい顔です。獣医師の数だけ見解があるが、今回の件は批判をされてもやむを得ない。助かる見込みが少ないオペをしたら、金目当てだと思われても仕方ないというのです。
すず芽ちゃんは怒って、飼い主と犬のために最善をつくした達也が悪いのか、と詰め寄りますが、田代の意見では、奇跡は起きるものではない、失敗すればキャリアや病院の看板につく傷のことを考えなかった達也が若いのだ、と言いました。
苛立ったすず芽は、一番高いシャンぺンをじゃんじゃん持ってきてとオーダーします。自分で選べると知って喜んで見に行くすず芽。
「でも嬉しかった。」とトキワ。コウ先生がオペをすると言った時、どこかで嬉しかったと、達也をかばうトキワ。気が気でない田代に、酔っぱらったすず芽が絡んできました。
「格好いいけど、もてないでしょう。理屈っぽい、頭固すぎ、カタカタ星人。ノリも悪い。もっとノリノリ星人になれ!」とお酒をどんどん注いで、慌てる田代。トキワは面白がって見ています。
命と向き合いたい達也
「僕は命と向き合いたいんです。だからオペは引き受けます。何度でも」
暇なので掃除ばかり。今日はカルテを整理している達也。庭から音がして、見ると、オギが走っていきました。そのあとを追いかけている田代。
「田代先生。」
中に招き入れて、茶を出しますが、田代は安物の茶に文句を言います。初めて見る達也の病院を興味深げに見まわす田代。田代は、達也に謝りました。うちで研修中の学生が迷惑をかけた、と。でも、こうなった最大の要因は達也がオペをひきうけたことだと。10年前と違って、今は失敗するとたちまち非難を浴びせかけられます。危ない橋を渡るべきでない、そういう田代の意見に、達也は「そうは思いません。僕は命と向き合いたいんです。だからオペは引き受けます。何度でも。」とはっきり言いました。
「バカだな、君は。」
「しょっちゅう言われます。」
「だからこんなボロボロな病院に。だからトキワさんも。」
行方不明になった井上さん
トキワから電話で、井上さんがいなくなったことを報告されました。井上さんが行きそうな場所には、大学生の息子が連絡済み。達也も田代も一緒に探すことになりました。
皆があちこちを走り回っている頃、井上さんは神社のそばにいました。階段に座っています。神主が声をかけました。「もし、お悩みがあればなんなりと。」
情報を書き込んだのは息子
坂の上病院。井上さん発見の連絡を受けて、皆が戻ってきました。ほっとする皆。息子は礼を言います。
和気あいあいと、堀川の出した有名なお菓子を皆で食べようとしたとき、息子が謝りました。手術のことネットに書き込んだのは息子でした。『犬が無理な手術で殺された』思わず拡散され、騒ぎが大きくなってしまったというのです。
息子は、母親のためにしたのですが、井上は、グリも前の犬のマロンも死んだのは自分のせいだと告げました。驚く息子。
前の犬、マロンが死んでしまったのは、手術を恐れるあまり時を逃してしまって手遅れの状態で手術をさせてしまったから、今回はどうしても手術で治したかった、と。
「息子は私に同情しただけなんです。」謝る井上親子。
わずかな望みを信じる、それが家族
達也もグリを救えなかったことを謝りますが、達也の誠実さを井上はわかっていました。誰も引き受けなかった手術を引き受けてくれたことに感謝し、あちこちの病院に連れまわして可哀そうなことをした、と後悔する井上。
「井上さん、そんなことありません。例えばどんなにわずかな望みでも信じる、愛する者のためなら何でもする、それが家族です。グリちゃんはあなたと家族になれて幸せだったと思います。」
その言葉を聞いて、井上は、グリとの日々を思い出していました。
「虹の橋であなたを待ってます。」泣きながらうなずく井上さん。少し笑顔になりました。
トキワの夫の話
トキワもそれを聞いて思うところがあったようです。今まで達也には話さなかった夫の話をしました。
7年も、南米で行方不明になった夫を待ち続けていること。生きて帰ることを信じているもの、不安になることもある、と。
「あの時コウ先生が『僕はゼロじゃないと思います。1パーセントでも可能性があるのなら見捨てるわけにはいかない。』それを聞いて救われたような気がしました。」と礼を言うトキワ。
達也は「トキワさん、僕でよければ・・・・」
と言いかけると、夜なのに、トキワの指導で足の速くなった大地が勝負を挑んできました。戸惑っている達也に、「じゃあコウ先生もびしばし指導しますからね。」とトキワ。
人は増えても、トキワの仕事も増えた!
ナルタウンでの研修が終わり、堀川は坂の上病院でバイトをすることになりました。
トキワ「堀川君、何やってるの?」
トキワの指示を遮って「分かってますよ。」と、トキワの指示を繰り返す堀川。
「分かってるのなら、それからやってよ。」
すず芽は手順を口ずさみながら、手伝っていますが、手術器具を全部落としてしまいました。手術器具は慎重に扱うように話したのに、覚えていなかったすず芽。あっさりとごめんなさい、と謝ります。
前より仕事が増えてる、と泣きそうなトキワ。
お茶を入れようとしてこぼしてしまった達也。片付けを手伝うトキワと、堀川、すず芽。4人でにぎやかです。お茶が変わったことに気づいた達也。堀川が田代に変えるようにと忠告していたのでした。
7話はこちらです。僕としっぽと神楽坂7話 あらすじ感想 病み上がりのトキワが太った理由
6話はこちらです。僕とシッポと神楽坂6話 あらすじ感想 達也とトキワのキスの噂、お姫様抱っこ。
5話はこちらです。僕とシッポと神楽坂5話 あらすじ感想 幼い大地と父との約束とは?鳥が結んだ母娘の縁
3話はこちらです。僕としっぽと神楽坂3話あらすじ感想 虹の橋でお迎え。徳丸先生が戻ってきた。
2話はこちらです。僕とシッポと神楽坂 2話感想 虹の橋のたもとで飼い主を待つ犬
1話はこちらです。僕とシッポと神楽坂1話 ネタバレ感想 芸者の息子が優しい獣医になった
感想
成功率の低い手術。どこの病院でも断られてしまいました。苦しんでいる犬を見ていられず、何とか助けてくれる病院を探し回る飼い主。でも、その探し回ることが犬の苦痛になっていることに気がつきません。見かねた堀川は、達也の元へと運び込みました。
可能性の低いオペにトキワも反対しますが、1パーセントでも可能性があるのなら、命を救わなくてはいけない。達也の言葉に感動したトキワは、手術に同意。堀川も手伝い、見事に手術は成功しましたが、田代の危惧したとおり、体力が持たず、犬はその夜他界。
そして、坂の上病院は無理な手術を行った病院として誹謗中傷の的になってしまいました。田代も言わんこっちゃない、という態度です。今は成功して当然、失敗するとネットでさんざんに叩かれる世の中。賢く立ち振る舞うように達也に忠告しますが、達也はそういう器用な考え方はできませんでした。
もしかして、トキワの旦那さんに似ているのかもしれませんね。田代の達也をみる目が少し変わった気がします。トキワを狙っている田代ですが、強敵が現れたと思ったのでしょうね。
そして、グリちゃんがいなくなって喪失感に見舞われていた井上さん。グリの手術をしてくれる病院を探しているときの、何かにとりつかれたような焦燥感に駆られた目でもなく、亡くなった後の呆然とした目でもなく、最後は、しっかりとした目つきに戻っていましたね。グリとのお別れをしっかりと受け入れ、虹の橋のたもとでの再会を楽しみにできるようになったのだと思います。
やはり堀川君、坂の上病院に来ましたね!あの人を遮る話し方は田代先生専用かと思っていたら、トキワにもやっていました。すず芽ちゃんも、堀川君も手伝っているのか邪魔しているのかよくわかりませんね。でも最初のひとりっきりだった病院に人がどんどん増えて、雰囲気がにぎやかになるのは見ていて気持ちがいいです。
いつもながらトキワとすず芽ちゃんの会話のテンポが楽しいです。ずっと聞いていたいくらい。田代先生もすず芽ちゃんの手にかかると「カタカタ星人」になってしまうんですね!案外二人はお似合いかもと思いました。
今日は、大地君の三つ指と小首をかしげるのが最高にかわいかったです!
最後、達也がトキワに言いかけた言葉はなんだったのでしょうか。今まで、達也は人づてに聞いてトキワの夫のことを知ってはいましたが、直接トキワの口から聞いたのは初めてです。達也もトキワを意識し始めている、そういうことでしょうか?でもそういう描写はなかったので違うかも。僕でよかったらいつでも話を聞きますとか、いつでも愚痴ってください、そんな感じですかね。南米に行きます!だと楽しいけど、コウ先生がいなくなると、坂の上病院が困るのでこれは無しですね。
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