フェイクニュース 後編 あらすじ感想 新聞ではなく樹が書く!ドバイのホテル王は本当だった
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最終更新日:2018/11/10
フェイクニュース
青虫事件の裏には、二年前に樹が追っていた不正事件が絡んでいました。最上と直接対決した樹は、意外な真実を聞くことに。樹の心からの訴えは編集長を動かし、編集部総動員で真実に迫ることになります。
前編はこちら。
フェイクニュース 前編 樹がトルリチャギを決めた元官僚が黒幕
Contents
簡単なあらすじ
青虫事件。その背後には、以前、樹(北川景子)が追っていた不正事件が絡んでいました。フェイクニュースを拡散した人物は、罪の意識をまるで感じていない普通の人でした。
西(永山絢斗)から見せられた分配票に見おぼえのあった樹は、西に二年前の情報を提供します。最上(杉本哲太)が黒幕と睨み、県知事選の投票前には記事にする約束なのに、西の動きは鈍い。自分で取材を始めた樹。最上に直接対決した時、思わぬ言葉を最上から聞き、西の裏切りを知りました。西は、樹に劣等感を感じており、樹が出向になってほっとしていたのでした。
樹を裏切ってまで西が書き上げたかった記事は、新聞社の慣例でボツにされました。ネットメディアなら書ける。編集長を説得します。編集長は、編集部を総動員してフェイクニュースの発注者を、樹は西の情報源を見つけました。投票前に見事に現職の福田知事の不正を暴く記事を書き上げました。
しかし、県知事選の結果で日本の難民政策が動くと誤解した、難民受け入れの反対派と賛成派も集まり、暴動が起きてしまいました。
1か月後。最上は落選。福田が知事に再選されました。罪は全て秘書が被ることに。倒産危機に陥っていたお菓子の八つ峰は、猿滑(光石研)が『竹取の里』のファン、ドバイのホテル王にダメもとでコンタクトを取って、援助を受けることになりました。猿滑は路上生活者となりましたが、猿滑死亡説のおかげで、家族は無事、ローンも退職金で返済できました。
樹は、編集部の皆が、バッシングから守ってくれることに。樹への応援メッセージも届くようになりました。
前編はこちら。フェイクニュース 前編 樹がトルリチャギを決めた元官僚が黒幕
青虫事件と外国人労働者がらみの不正
外国人労働者の賃金を不当に搾取
西(永山絢斗)が見せた分配図に見覚えがある樹(北川景子)。
2年前に入手した不正な金の流れを示す分配図と、同じものでした。何かあった時用に、三者それぞれが保管しておく覚書です。
x 派遣会社
y 外国人実習生の送り出し機関
z 経産省の担当者
二年前、樹が記事にしようとした矢先、経産省の担当者の上司だった最上(杉本哲太)が握りつぶしました。最上に直接取材すると、のらりくらりとかわされて、あげくの果てにセクハラ。そして樹はトルリチャギ(回し蹴り)を決めて、最上は1か月病院送りになったのです。最上は経産省にいられなくなり、政治家に鞍替えをしました。
今回はZが最上で、ごく身近な人間からのタレコミだと、西は言います。
当時の派遣会社は「エデン」だと樹は明かしました。最上とのつながりの裏を取るという西。投票日は5日後です。
青虫事件の背後に潜む大きなネタ
編集部で、青虫事件の真相について話す樹。青虫はアルバイト学生の出来心で混入され、後に謝罪の手紙が送られてきました。手紙は親会社のテイショーに取り上げられ、かん口令が敷かれました。
青虫事件に便乗して、猿滑にフェイクニュースを吹き込んだ人物を特定する必要があると樹は言うのですが、編集長(新井浩文)はこれ以上追いかける必要を感じません。
猿滑家には嫌がらせが続き、家族を守るため、夫妻が離婚したことも伝えますが、編集長は会議を終わらせました。
利権がらみの大きなネタの可能性を示唆すると、保険として青虫事件関連の記事を1日一本あげることを条件に取材が許可されました。反日暴力記者・東雲樹へのバッシングが続いている中、樹の記事はPV数が集まるのです。
八つ峰製菓は苦情の嵐
社長室で土下座する猿滑(光石研)。家のローンも残っているので、クビだけは勘弁してほしい、そう訴えますが、社長もそれどころではありません。コンペに勝てば銀行の融資も望めたのに、取引先から次々に契約を打ち切られていて社の危機です。
しばらく会社に近づくな、と言われてしまいました。
外国人実習生に追いかけられた猿滑
猿滑は、鶴亀食品の社長に会いに来ました。青虫を入れた従業員の手紙について聞き出そうとしますが、これ以上関わりたくない社長。やっと騒ぎが落ち着いたのに、上に逆らったらクビになると。
うちだって倒産寸前なんです、痛み分けを、と懇願する猿滑に、どう分けるの、と社長。
猿滑の名を聞きつけた外国人実習生たち。嘘つきと、猿滑に向かってきます。外国人の集団に追われる猿滑。
社長は不法侵入者として警察に通報しました。警察に捕まった猿滑。
フェイクニュースの拡散
猿滑に情報提供したホワイト
『東雲樹が見た!テイショーの記者会見詳報1』
樹は、編集長に言われた1記事をさっさと仕上げて、ホワイトの取材に出かけました。相談したセキュリティリサーチ会社で該当の広告番号が見つかり、ホワイトのことが分かったのです。
怪しい会社だったらと心配していた網島(矢本悠馬)ですが、ホワイトはアパートに住む普通の主婦でした。
アフィリエイトのブログを運営していて、木から落ちない日本猿の真似をして、異物を鶴亀うどんに入れて写真を撮ったのです。疑われないように日付をかえて作成。日本猿にリンクを送ったらドーンと拡散された、広告料合わせて4821円と大喜びです。
CSSの偽サイトは、青虫のまとめサイトのコメント欄に載っていたものを、日本猿に教えたのでした。
罪悪感を持たない彼女に、偽計業務妨害、名誉棄損で訴えられたら勝てません、と言うと、態度をころりと変えて、嘘ですと言い放ちました。
青虫事件のまとめサイトの運営者
まとめサイトの運営者の男性を訪ねる樹。右派と左派と2つのまとめサイトを運営しています。
青虫事件では、右派では『鶴亀とテイショーは反日のブラック企業』左派では『差別反対。鶴亀うどんを守れ。』
例のコメントのIPアドレスを尋ねたのですが、教えてくれません。フェイクニュースの拡散に加担したら犯罪ですと言いますが、まとめただけと。
誰かが意図的に作ったフェイクニュースで一人のおじさんの人生が狂わされた、協力してほしいと訴えたのですが、マスコミも人のプライバシーを暴いていると協力は得られませんでした。
ネットメディアでできること
『東雲樹が見た!テイショーの記者会見詳報2』
PV数は稼いでます、と編集長に言う樹。真面目に書いた記事よりも成績が良くがっかりします。自分の理屈で間違った情報を罪悪感なく拡散している偽ブログの主婦、まとめサイトの管理人。これじゃあフェイクニュースなんてなくならない、と編集長に嘆きました。
編集長「みんな本当のことなんてどうでもいい、都合の悪いものは信じない、自分の信じたいことだけ信じる。だったらこっちも馬鹿が喜ぶニュースを流すだけだ。」
ネットメディアを批判していた樹ですが、ネットメディアの前に、テレビも新聞もすでに信頼を失っていたことに気づいた樹。中にいるうちは気づかず認められなかったと。
ネットメディアで何ができるのか。
樹が真実にたどり着く
フェイクニュースと最上の関係
樹は西に連絡しました。フェイクニュースと最上の関係について分かったのか進捗を聞きたかったのです。
派遣会社と最上の接触の証拠がつかめておらず、他の取材もある、と電話を切る西。
トルリチャギを決めた樹
セクハラを受けた最上への2年前の取材を思い出す樹。
ポケットに隠し持っていたレコーダーを発見されました。横に座る最上。
「もし不正があるのなら放っておけません。本当のことを聞かせてもらえるまで帰りませんよ。」と食い下がったのですが、女性記者となめられて、抱き寄せられました。
そこへトルリチャギ(回し蹴り)に反トルリチャギを決めたのでした。
樹が最上の行きつけの店を探し当てる
対立陣営の福田知事の事務所を訪ねる樹。
最上のお友達企業、テイショーが来たら外国人労働がどんどん入ってくるので治安が心配になる、最上は、食事は外資か新興の店にしかいかない、と話してくれました。
最上が良く行っていると思われるさくら亭で、エデン名義で個室利用の事実を見つけました。相手はわかりませんが、車のナンバーが控えてありました。
西に連絡しますが、その証拠では弱すぎる、両者が一緒にいる写真か、本人の証言が必要と言われました。投票日は明後日。明日の朝刊に間に合わせるには、今晩中に見つけなくては、と言われます。
最上と直接対決
樹は、最上に会いに行きました。記者の中に樹の顔を見つけ、最上の顔がこわばります。
『最上候補、経産省時代、外国人労働者の受け入れに熱心な部下を持っていた。同じことを行うつもりですか。』
最上「企業を誘致すれば外国人労働者も増えるが、それは本来の目的ではない。」
更に質問を重ねますが、最上を乗せた車はドアを閉めました。
「ごまかすんですか、二年前と同じように。」車の外から叫ぶ樹。
いったんは走り出した車を最上は止めました。
生まれ変わった最上
樹のために時間をとった最上。「用があるなら早く済ませてくれ。」
二年前の分配票を見せます。『今、この県で行われようとしている同様の不正の分配数も入手しています。外国人実習生の受け入れの裏で、これだけの金が動いている。県知事になれば派遣会社エデンが作ったダミーの受け入れ団体の活動の認可を下ろすことができる。さくら亭でエデンの人間と密会の事実はつかんでいる。車のナンバーも入手した。裏はすぐにとれる。今度こそ言い逃れはできませんよ。』
最上はしばらく考えました。樹のポケットを指さします。
「何も入っていません。」
2年前のことを話し出す最上。あの時は、不正を働いたのは部下。上司に言われるがままに証拠を握りつぶしたもの、樹は必死で真相を追っていた。そこに付け込もうとして、全治一か月の重傷を負った。
最上は、ラッキーな出来事だったと振り返ります。セクハラが明るみに出ていたら更迭されていた可能性もある。示談になってやり直すチャンスをもらった、私利私欲を捨てることにして県知事に立候補した、生まれ変わったんだ、と。
不正をしていない最上
あの事件で、夢だった新聞記者を諦めざるを得なかった樹。同じ不正を犯しながら、生まれ変わったなどという最上を悔しそうな顔で見ます。あの時、公表していればよかったと。
最上は、不正はしていない、でも心当たりがあると話し始めました。
「県内の工場で、外国人実習生が急に増えたという話があった。先月の話だ。私には無理。まだ県知事じゃない。なんの認可も出せない。できるのは一人だけだ。」
顔色が変わった樹。
西に騙された樹
福田知事の陣営に電話をかけて、ナンバーを確認します。知事の公用車でした。
「今回のzは現職の福田。」信じられない樹。
最上「君に入れ知恵したのは誰だ。君は誰かに騙されて利用されたのでは?」
自分への憎しみから、その人物に騙されてしまった。二年前のことを改めて謝る最上。
樹は泣きそうな顔をします。
その頃、上司に報告している西。さくら亭での現職知事と派遣会社エデンの人間の密会写真。証拠の音声データも録音してあります。
上司「行けるな、一面トップだ。」
一人の樹と猿滑
猿滑の身元引受人になった樹
樹が車の中で呆然としていると、警察から電話がかかってきました。
樹が、猿滑と一緒に警察署から出てきます。他に頼れる人がいなかったと、頭を下げる猿滑。
「私も一人ですよ。」と樹。
八つの峰は越えられる
二人でうどん屋に入ります。青虫になんであんなにむきになったのか、と悔やむ猿滑。
樹「時間は戻せません。猿滑さんのことも暴力記者・東雲樹のこともネットの海に永遠に漂うんです。」
猿滑は「だったらもういいか。」と笑顔で開き直ります。
「思えば失敗なんてたくさんした。商品を企画して、これだと思っても売れなかったものもたくさん。八つの峰は越えられるんです。失敗してもトライし続ければ辿り続ける場所がある。竹取の里はそうして生まれた。人はやり直せる。そう信じています。」
猿滑の顔はどこか達観した感じになっていました。うどんを食べる二人。
樹に嫉妬していた西
翌日の朝刊を見て激高している西。記事が差し代わっていました。選挙期間中は選挙結果に影響する記事は出せない、慣例が敷かれていました。「こんなことやっているから誰も新聞読まなくなるんだよ。」
樹は西に電話をします。「どうしてだましたの。初めからターゲットは現職知事で、当時の資料が欲しいと言えばよかった。」
西「それで黙って渡したか?取材メモは記者にとって命だ。」
樹が出向になってほっとしたという西。「記者が騙されたとか甘えてんじゃない。」
樹は自分が書く、と言いました。
ネットメディアで真実を書く
編集長に直談判する樹・社会の崩壊
「投票日は明日。新聞は慣例に縛られて、月曜日まで記事を書けない。でもネットメディアなら書けます。裏を取りに行かせてください。」
編集長は、樹のセクハラの相手が最上だと調べていました。大けがの理由は、猫をかばって階段から落ちたことになっていました。
「いいのか、現職知事の不正を暴くと、最上に塩を送ることになる。当選させていいのか。」
最上のことを一生許すつもりもないし、大嫌いと認めますが、それとこれとは別と、樹。
「編集長バツイチ子持ちなんですよね。嘘がまかり通る社会を娘さんに残したいですか、社会の崩壊を見せたいですか?」
「今のせりふ用意してただろう。」
ここぞと言うとき使おうかと樹は用意していたのでした。
「PVは稼げるんだろうな。」「はい。」
タレコミ元を突き止めた樹
樹は、猿滑が後部座席で寝ている車で取材に走ります。
猿滑「タレコミ元を探すってどうやって?」
樹「私をだました同期は、県知事を最上に置き換えて話していました。置き換えているだけで内容は本当だと思います。じゃないとぼろがでる。
県知事のごく身近な人物。パワハラを受けるくらい身近で、秘密の会話を頻繁に耳にできる人。」
樹は、福田知事の運転手に近づきました。
「今朝の東日本新聞、不正の記事出ていませんでしたね。西から聞きました。イーストポストの東雲です。うちなら書けます。証拠のデータを渡してください。」
渡してもらった音声を聞きます。
『日本は最近人気が無い。来日希望者が集まらない、今月3割減、金額も多少減っています。知事によろしくお伝えください。』
編集長がやる気をだした
編集長は編集部に緊急の指示を出しました。
「全員、今の仕事中断、大至急CSSの偽サイトの作成者を調べろ。」
防弾サイトだから辿れません。しかし作成者はネット上のステマや世論操作を手がける代理店の可能性が高いと編集長は言います。
「SEO対策で偽サイトの順位を上げていたはず。検証ツールで隠し金庫をあぶりだして共通するドメインを見つけ出せば、フェイクニュースのしっぽがつかめる。」
編集長と同意見の広告代理店社長
編集長はある広告代理店を訪ねます。「責任者に会いたい。会ってくれなかったら、あることないこと書きますよ。イーカゲンポストなんで。」
男性は「イーカゲンポストのウサギさん。」と編集長を呼びます。編集長の姓は宇佐見です。
CSSのフェイクニュースはこの会社が作ったものでした。発注した人間の名を尋ねますが教えてくれません。
その人間は間もなく失脚する、情報を流して自分だけ助かるか、裏の黒い稼業を記事にされて共倒れするかを選べ、と言いますが、その男性は、かつての編集長と同じ考えでした。
『情報を操るのはビジネス。皆、本当のことはどうでもいい、自分にとって都合の悪い話は信じない。信じたい話を信じる。事実はゆがんでいく、それを望んでいるのも彼ら自身。一生騙されるといい。』
編集長は、樹にまるで同じことを言ったことがありました。苦笑します。「ダサいな、はたから見ると。」
「あんたが俺と同様賢くて世の中を冷めた目で見ているのはよくわかった。本当に賢い人間は社会の崩壊なんて願わないんだよ。」
編集長が樹に連絡します。「依頼者は寺川、派遣会社エデンの人間だ。青虫事件に便乗して、テイショーの評判落として、最上の落選を狙った。」
早速、記事を書きだす樹。
現職知事・福田の不正記事
運転手が時間を気にしています。15:33
樹の記事がアップしました。
現職知事・福田の不正。
最上は演説で、福田知事は外国人労働者の賃金を不当に搾取、再選させてもいいのか、と怒鳴ります。
対する福田は、全て嘘、どこの新聞記事にも載っていない、と返します。
聴衆の一人が「イーストポストの記事は、見てないのか?」と叫びました。『イーストポスト』と聞いて、皆がスマホをチェックします。
編集部で、PV数が上がってると喜ぶ編集長と網島。
日本で戦争
「落ち着こう。深呼吸しましょう。」
樹を見つけた福田陣営。樹に詰め寄ります。「記事を撤回しろ。反日記者。」「嘘じゃない。裏を取りました。」
樹を守るため、壇上に登り、最上のマイクを奪う猿滑。猿滑と気づいた聴衆は、ウソつきと怒鳴ります。「青虫うどんは嘘じゃなかった。」誰も信じません。
「落ち着け。落ち着きましょう。私はこれで失敗しました。カーッとなってしでかした。鶴亀食品の工場長も困っていた。外国人の人も悪くなかった。敵だと思っていた記者さんも敵じゃなかった。今思えば何と戦っていたのか。」
「落ち着こう、息吸おう。深呼吸しましょう。」笑いだす聴衆。
「誰かを罵倒する前に考えよう。人を傷つける言葉を吐く前に。私のようにしでかす前に立ち止まりましょう。」
難民受け入れ反対 vs 難民支援団体
そこへ、難民受け入れ反対派の団体がやってきました。「騙されるな、最上は日本を売り渡そうとしている。」難民受け入れ賛成派の団体もやってきました。
動画をチェックしていた編集長と網島。「何だこいつら。」
「これタグで集まった県外の連中です。午後からじわじわ広がっていたんです。この県知事選の結果次第で、日本の難民政策が動くって噂。」
またフェイクニュースかという編集長でしたが、もとはただのカン違いでした。
『128万人も外国人を受け入れたらパンクする。』とツイートされたのです。128万人とは、今日本で働いている外国人労働者の数。タダの勘違い。でも、『難民が押し寄せたらテロが起きる』とコメントされたのが、伝言ゲーム的に話が大きくなって、インフルエンサーが拡散してしまったのでした。
暴動
二つの団体が争い始めます。止めようとする樹。
最上「みなさーん、今回の選挙の焦点はこの県をこれからどうするか。難民問題は重要ですが、今それ全然関係ない。」
「ふざけんな!」と暴動が始まりました。樹は、押し寄せる人の波にもまれます。樹の姿をみて、猿滑が壇上から飛び降りてきました。しかしどこか痛めてしまい、倒れます。かけ寄る樹。
倒れたランプから出火して暴動になりました。建物のガラスも割られ、人が将棋倒しになって潰されます。
信じられない思いで見ている樹。その様子を動画を撮る多くの人々。
誰かのスマホが落ちています。樹の記事。複雑な表情の樹。
猿滑家ではカーテンを閉め切っています。「いつになったら外に出られるのかしら。」
日本で戦争している、と大学生の息子は母親に伝えますが、「ネットはこりごり。」とスマホを消してしまいました。
その後
ドバイのホテル王の援助
一か月後、八つ峰製菓。
新商品をみせる社長と長久保。来月より全国発売となります。
樹が、写真を撮っています。「おめでとうございます。」
猿滑のおかげと二人は猿滑の席を見ました。『竹取の里』がいっぱい、社長とドバイのホテル王の写真、猿滑の『竹取の里』開発記事が飾ってあります。
竹取の里の20年来のファンだというドバイのホテル王にダメもとで猿滑がメールを出したところ、援助してくれることになり、今ではホテルのオフィシャルスイーツになっていました。
「猿滑さんの分まで頑張ります。」と長久保。
福田知事は任期継続
路上生活の猿滑を訪ねる樹。差し入れを差し出します。
結局、知らぬ存ぜぬで、福田知事は任期継続。秘書が罪を全部かぶったのでした。「なんのために記事を書いたのか。」と樹。
でも、樹の記事に他の新聞が追随して不正が明るみになり、エデンの専務は逮捕されました。
最上圭一は落選しましたがフェイクニュース対策会議を立ち上げ、ブロッキングによる所法規制を提案するとのことです。
「最悪。」と編集部では話しています。
路上生活を続ける猿滑
猿滑の家族は、猿滑に帰ってくるように言っているのですが、猿滑は路上生活を続けるつもりでした。死亡説が流れて、やっと嫌がらせが止まったので、生きて戻ったら大炎上すると。ローンは退職金で払い終わり、青虫のことも家族には信じてもらえたので十分だと。
「たぶん、誰かに味方になってもらいたかっただけ。」と憑き物が落ちたようにすっきりした顔を見せます。
「いつか帰れるといいですね。」
うなずく猿滑。
一人じゃなかった樹
樹のバッシングは相変わらずですが、編集部の皆が検索順位を下げるようSEO対策をしてくれています。2か月もすれば目立たなくなる、完全には消えないけど、と。編集部には樹を応援するメッセージも届いています。
以前、自分も一人だと言っていた樹に仲間がいて猿滑は嬉しそうな顔を見せます。「私も東雲さんに何かあったら必ず助けに行きます。ホームレスのおじさんに言われても何にもならないけど。」
樹も笑顔を見せます。「信じます。ありがとうございます。」
「こちらこそ。ありがとう。」力強く握手をし、笑いあう二人。
再び青虫
猿滑は、木の下で鶴亀うどんを食べようとしています。青虫が上から落ちてきました。驚きますが、箸でつまみだし、「ま、死なないか。うまい!」とうどんを食べました。
前編はこちら。
フェイクニュース 前編 樹がトルリチャギを決めた元官僚が黒幕
感想
青虫事件から、思いがけず、二年前に膿を出し切れなかった事件へとたどり着いた樹。
取材を進めるうちに、主婦やまとめサイトの管理人の、間違った情報を拡散することへの罪悪感の無さに愕然とします。編集長も、皆信じたい都合のいい事実を受け入れるだけ、馬鹿が喜ぶニュースを書けばいい、とPV数ばかり気にしています。この事件の背後に潜む大きなネタがあると言うと、PV数を稼ぐために、まだ耳目を集めている反日記者・東雲樹が、青虫事件を1日1本書き続けるのなら、という条件で取材を許可しました。
二年前に取材した時の情報を西に提供し、数日後に迫る投票前に記事にする必要があるのに西の動きは鈍い。しびれをきらした樹は自ら取材を開始。セクハラを受けて、一番避けたい相手である最上にも対峙しました。
そこで得た真実。西は、樹に真実を話していなかった。本当の黒幕は最上ではなく、現職知事。信頼できる同期と思っていた西の思わぬ裏切りと嫉妬。
愕然とする樹を救い出してくれたのは、猿滑でした。すべてを失った猿滑。ネットにあふれるバッシングも広まってしまった以上、為す術は無い。「だったらいいか。」と開き直った猿滑の顔は晴々としていました。八つの峰は越えられる。猿滑は樹を励ましてくれました。
そして翌日、西に電話をします。新聞社の慣例に縛られて、樹を裏切りながら書き上げた記事はボツにされてしまいました。
新聞では書けなくても、ネットメディアならできる、と樹。樹は編集長を説得します。いざという時に用意しておいた言葉。『嘘がまかり通る社会を娘さんに残したいですか、社会の崩壊を見せたいですか?』見事に編集長の心を動かしました。
樹は、西の情報源と思われる人物の元へ向かい、裏を取ります。
編集長は、フェイクニュースの作成者を編集部の総力を挙げて探し出しました。そしてある広告代理店にたどり着いた編集長。フェイクニュースの作成者から聞いた言葉は、かつて自分が樹に発した言葉と同じでした。そしてそれをダサいと思い、本当に賢い人間は社会の崩壊なんて願わない、と反論します。編集長は見事にフェイクニュースの依頼主の名を聞き出し、樹は急ぎ記事を作成。
その記事は、福田現職知事と最上の演説に集まっている聴衆に拡散されていきました。樹を見つけて記事を撤回させようとする福田陣営から樹を守ろうと壇上に立つ猿滑。猿滑の心からの言葉に聴衆が聴き入っていると思った瞬間。
難民によるテロが起きる可能性があると勘違いした、二つの相反する団体が現れ、暴動が起きてしまいました。地面に落ちたスマホには樹の記事が。それを見つめていた樹の表情。これは何を思っていたのかは謎でした。ネットメディアの危うさでしょうか。何が真実かわからない。ネットの情報が全て正しいとは限らないのに、間違った情報にも踊らされてしまう人々。
一か月後。八つ峰製菓は、おそらく樹のアイデアかと思いますが、ドバイのホテル王のおかげで持ち直し。ドバイのホテル王、猿滑が、先週ちらっと言っていましたが、竹取の里のファンだというのは本当だったんですね。
猿滑死亡説が流れて、猿滑の家族も無事。退職金でローンも完済できました。猿滑は路上生活ですが、寒くなる前に家に戻れるといいですね。樹が先週冒頭で、路上生活者についての記事を提案して却下されていました。厳しい季節の路上生活は大変です。
イーストポストの編集部で、一人疎外感を感じていた樹でしたが、編集部の皆は、今や樹の味方となり樹を守ってくれています。編集長の心を動かせたことが大きかったですね。
編集長も昔は、樹のように真実を伝えたい人間の一人だったのではと想像するのですが、いつの間にか、わかりやすくPV数ばかりを気にする人間になってしまっていたのでしょう。その気になると有能なところを見せてくれる編集長なので、今後、樹と共に「イーカゲンポスト」から皆に信頼されるネットメディアに変えていってくれるのではないかと思います。
福田知事は、罪を全部秘書に押し付けてしまいましたが、今後、外国人労働者から不正に搾取することはなくなる、ということでしょうか?
完全にすっきりとはいきませんでしたが、最後の猿滑と樹の顔は晴々としていましたね。最初は樹を敵視していた猿滑。最後は固い握手をしました。
北川景子さんの有能なかっこいい新聞記者、堪能しました!最初は敵だらけで孤軍奮闘していたのに、自分の信念を貫き、見事に周りを味方に変えましたね!
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