フェイクニュース 前編 樹がトルリチャギを決めた元官僚が黒幕
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最終更新日:2018/11/10
フェイクニュース
野木亜希子さん脚本、「フェイクニュース前編」のあらすじ感想です。さすが野木さん、1時間とは思えないほど内容の濃いものでした。
Contents
簡単にあらすじ
ネットメディアに出向になった元新聞記者の樹(北川景子)。ネットメディアでも手抜きをしないその姿勢は編集部でも浮きまくりでした。
ある日、ネットで話題になった青虫うどん。樹は、投稿者に取材をしますが、証言に矛盾が多すぎることに疑問を感じます。うどんのメーカー、鶴亀食品、その親会社のテイショーグループと取材を続ける樹。
青虫うどんの投稿者、猿滑(光岡研)はつぶやき続け、樹までツイートでやり玉にあげられる状態に。実は、猿滑の勤める会社は、あるコンペでテイショーグループのライバル会社でした。テイショーグループは記者会見を開き、猿滑の会社「八つ峰製菓」には内容証明が届きました。正体のばれた猿滑。猿滑家には嫌がらせ電話が殺到。
追い詰められた猿滑は、樹に怒りをぶつけに来ます。テイショーグループがライバル会社だと知らなかった猿滑は利用されていただけ。その真の黒幕は、樹が、過去に取材をしたことのある因縁のある元官僚らしい。その元官僚・最上は間もなく知事選に出馬予定ですが、テイショーグループとも関係がありました。
ネットメディアでも真剣・元新聞記者の東雲樹
ネットメディア「イーストポスト」の編集会議
コンビニスイーツ秋の新作、動物園の赤ちゃんの特集記事など軽めの記事が採用される中、東雲樹(しののめ いつき)(北川景子)は「猛暑を路上生活者がどう過ごしたのか」を提案しますが、即、却下されました。
宇佐美編集長(新井浩文)にいつやる気を出すのかと文句を言われ、ためらいながら「秋話題の女性下着」を提案すると即採用されました。
ネット記事では難しい記事は受けず、コスパとPV数だけを気にするのです。取材も無駄、と却下されます。
出向した樹、トルリチャギとは?
樹は、東日本新聞社に勤務時代、問題を起こして、ネットメディアに出向してきたのでした。
同期、社会部記者・西(永山絢斗)と飲みながら愚痴を言う樹。取材を必要としない、ググっただけの記事を嘆きます。
戻る場所はないから、という西に、トルリチャギはもうしない、と約束します。トルリチャギとはテコンドーの回し蹴りの技です。
西は新聞を差し出し、最上 元経産省官僚(杉本哲太)が県知事に出馬する記事をみせました。顔色の変わる樹。
青虫うどん
ネットを騒がせる青虫うどん
樹の次の仕事は「青虫うどん」です。ツイッターでは、「木から落ちない日本猿」が投稿した青虫うどんが3日前から話題になっていました。
カップうどんの「鶴亀うどん」に青虫が混入。『お湯で戻って膨張した。青虫うどん。』
鶴亀食品の悪口が続々とつぶやかれています。
樹は、発言内容や画像に不審な点が多い、と思っていました。目的を持った嫌がらせかただの愉快犯か、青虫うどんは本物か偽物か。
「木から落ちない日本猿」に取材する樹
喫茶店で男(光石研)に取材をしました。男の矛盾点を次々に指摘する樹。
写真を撮ったのは自宅。蓋を開けてすぐに気づいたというが、写真には湯気が写っていない。
猫舌だから冷めるのを待ってから蓋を開けた、と言うが、普通は蓋を開けて待つのではないか。
樹も、鶴亀うどんを食べてみて、写真を撮っていました。パッケージのかまぼこや色味が同じになるよう調節して、両者を比較した写真を見せます。樹のにくらべ、男の写真はスープの色が濃い。
濃い味が好きだからお湯を少なめに入れた、と言いますが、お湯が少なめで冷めるまで待ったのなら、スープがもっと少ないはず。
鶴亀うどんへの異物混入を訴えている人は他にもいる、と強気になる男。
ごみ、ハエ、あり。会社はブラックだと。
鶴亀屋食品で働いていたのか、樹は聞きますが、男は否定しました。
「要求はなんですか?会社を糾弾して慰謝料を請求するケースもありますが。」という樹に、男は、心外と言う顔をしました。
「青虫をみた時の私の身震い。他の誰にもあんな思いはさせてはいけない。」
鶴亀うどんとテイショーグループ
鶴亀食品を取材に来た樹。
外では、外国人の従業員が休憩中で楽し気です。
保健所が来ていたので、樹も一緒に話を聞きました。青虫が混入する可能性は極めて低い、回収命令はしないが、自主回収は自己判断で、と言うことです。モンシロチョウかテングチョウの青虫だということですが、現物は送られてきていませんでした。
鶴亀食品の事務所には、一日500本もの苦情が殺到していました。去年、傘下に入った親会社のテイショーグループからも苦情を言われているそうです。50年続いた鶴亀うどん、社名も商品名もそのままで普通は気づかれません。テイショーグループのロゴが一つ付いただけだと。
「木から落ちない日本猿」がツイートし続けます。
『鶴亀食品はテイショーに買収されてからブラック化した。テイショーによって、日本の食の安全性が脅かされている。』
鶴亀うどんに混入した異物の写真、全てがツイートで拡散されました。
フェイクニュース
樹がまとめた記事
イーストポストに戻った樹。
網島(矢本悠馬)と話します。「木から落ちない日本猿」の、青虫混入の話は嘘の可能性がありますが、目的が分かりません。
鶴亀屋食品への恨みか、親会社のテイショーが狙いか。
網島が、編集長が給料泥棒と文句を言っていたというので、仕方なく分かった部分だけを記事にする樹。
『保健所は青虫混入の可能性は低いとみている。証拠は、ツイッターに上げられた画像だけ。画像を偽物と判断する根拠も無い。真偽を確かめられないまま、商品の回収検討。損害額は2000万円に上る。』
保存して退社する樹。
タイトルを変えて50万PV
樹の記事のタイトルを見て、編集長が網島にタイトルを変更させました。
『青虫うどん事件に見る企業対応のむずかしさ』 → 『青虫うどんの真相! 愉快犯の仕業?』
翌日、樹はタイトル変更に文句を言います。青虫混入の真偽はわからない、愉快犯だと断じる根拠もない。真相は書かれていないのに釣りタイトルだと。
網島は、PV数は50万と報告しました。樹もさすがに驚きます。1か月の累計を1本の記事で超えたな、と編集長。
拡散された奴隷労働の英語記事
「愉快犯」と言われた「木から落ちない日本猿」のツイートが続きます。
『テイショーの悪行を裏付けるCSSの記事。拡散希望。』
樹は、その英語記事を網島と読んでいます。
『日本の奴隷労働の現状。テイショーフーズは、自社工場で多くの外国人を雇っているが、実態は奴隷労働。不当に搾取されている。待遇に不満を覚え異物を混入した。』
樹は、鶴亀食品のリーダーもベトナム人だったけど、楽しそうだった、契約内容は調べないと分からないと言います。
樹は説明します。日本にくる外国人実習生は受け入れ団体を通じて企業と契約するのですが、悪どい団体もあるのだそうです。腐った膿を出せればよかったんだけど、と最上への取材を思い出す樹。
フェイクニュース
樹は裏を取ってくると出かけようとしましたが、編集長が止めました。CSSの記事を見る限り、「木から落ちない日本猿」は正義の人、テイショーの現状を知っていて告発するために騒ぎを起こしたのだと樹。
そこで編集長が、CSSのサイトはフェイクだと指摘しました。CSSのサイトと樹たちが見ていたサイトを比べると、記事が違っています。拡散されているサイトのURLには、ロシア語のキリル文字が使われていました。一見似ているけど、cとsが違う別のサイトだったのです。奴隷労働の記事は精巧につくられたフェイクニュースでした。しかもオランダの防弾サーバーを使っていて、発信者を辿れないのです。
鶴亀食品では、外国人実習生を裏口から帰宅させようとしていて、実習生たちは怒り出します。
そこへ樹が来ました。「うちは奴隷労働なんてさせてない。」と社長。
樹があれはフェイクニュースだったと告げると、それを陰から聞いている人物がいました。
「弱者の声を聞くことが報道の使命」
イーストポストでは、フェイクニュースに注意喚起する記事を出しましたが、5万PV。一方フェイクニュースを転載したまとめサイトは30万PV。1/6しか読まれていない、もっと記事を書きたい樹ですが、編集長は無駄だと言います。
イーカゲンポストの記事なんて信じない、というツイートもあって、今までのつけです、と樹。
木から落ちた日本猿も、「テイショーは東日本新聞社に広告を出している。子会社のイーストポストはスポンサーの指示で真実を隠している。卑劣なマスゴミめ。」
スルーしろ、と編集長。
樹は事態の深刻さを訴えました。鶴亀うどんは30パーセントも売り上げを落とし、たった一人が始めた青虫騒ぎが企業の死活問題になっているのだと。「弱者の声を聞くことが報道の使命。」と樹は力強く訴えます。
しかし「うちはネットメディアだ、報道じゃない。以上。」と他人事の編集長。
『竹取の里』
八つ峰製菓『竹取の里』
樹はいつもの店で西に文句をぶちまけます。
西も、ネットメディアを報道だと思う人はいない、と編集長に同感ですが、新聞を読まなくてもネットニュースを読む人は多く、報道じゃないからいい加減でいいはずがない、と樹。
西と違い、樹はネットを有効利用します。
掲示板で見つけた、『木から落ちない日本猿を検証スレ』
「ガセだろう。」と西は冷たい視線ですが、樹は「ガセも多いけどネットのマンパワーは侮れない。」
その投稿者は、投稿画像に共通点を見つけたのです。同じお菓子が写りこんでいます。
あ、これ、と二人は「♪にょきにょき生えた♪」と、CM の唄を歌い始めました。
『竹取の里』を愛する猿滑部長
八つ峰製菓で、そのお菓子『竹取の里』を食べる猿滑(さるすべり)部長(光岡研)。
長久保という若い社員が、承認のハンコをもらいに来ました。新作の決裁書です。消費者モニターは、デザインはこれでいいのか、と遠慮がちに意見をいう猿滑に、偉そうな態度の長久保。ハンコさえもらえれば、という態度です。
長久保は、社長が直々にヘッドハンドした人材で、強くは言えないのでした。
社長に、長久保の態度を謝られる猿滑。理解を示し、大手に身売りするよりはるかにまし、という猿滑。
社長は、長久保の提案で、看板商品『竹取の里』の製造を中止することを決定しました。大事なコンペを前に長久保の気をそぐことはしたくない、と。
コンビニに慌てて駆け込む猿滑。いつもの場所には別の新商品。『竹取の里』は在庫整理になっていました。ありったけを買う猿滑。
怒りに満ちた猿滑はツイートに向かいます。
『ものづくりとは商品への愛。金儲けばかりに走った時、モノづくりの精神は失われる。鶴亀屋食品よ、目を覚ませ。テイショーのやり方に屈するな。』
そこへ、ゴスペルから帰ってきたという猿滑の妻。『竹取の里』を大量に買ってきた夫を白い目で見ます。「このお菓子で家が建った。ドバイのホテル王も『竹取の里』のファン!」と猿滑は言いますが、信じてもらえません。
『竹取の里』開発者・猿滑にたどり着く
樹は、図書館で古い新聞を検索し、八つ峰製菓『竹取の里』の開発者、当時の商品開発部部長・猿滑昇太にたどり着きました。
八つ峰製菓
猿滑は、若手に注意されています。鶴亀うどんを食べている長久保に、その社員は「よく食べられるね。」と言いますが、長久保はあれ嘘くさい、と気にも止めていません。
それを聞いた猿滑は、「あの人の言うことは本当だと思う。事実をもみ消す大企業やマスコミと勇敢に戦っているんだ。昔なら埋もれてしまった弱者の声を、ネットを利用して人に伝えるのは、すばらしいことだ。」と熱弁します。
はあ、と冷たい態度の長久保。
電話がかかってきて、猿滑にイーストポストの人が取材に来ていると言われ、慌てて逃げ出す猿滑。
新商品のことだろうと、長久保が勝手に応対します。樹は、猿滑をと言うのですが、長久保は「猿滑は古参ですが、今は文鎮、置いておくだけ。」と樹と話し続けます。
イーストポストの女記者
圧力をかけたイーストポストの女記者
ツイートする猿滑。『イーストポストの女記者が圧力をかけてきた。消される。』
拡散中。
八つ峰製菓とテイショーグループの関係
樹は、テイショーグループを訪ねました。八つ峰製菓が、鶴亀食品かテイショー食品に恨みを持っている可能性を尋ねます。
オフレコで話をしてくれました。
プライベートブランドの話を始めました。全商品を自社開発してはおらず、外部のメーカーに中身を委託することもある。パッケージだけプライベートブランドというケースも。
テイショーも菓子類の製造を始めていて、あるプライベートブランドのコンペに参加することになっている。そのコンペのライバルがお菓子の八つ峰なのでした。
テコンドーで反日
いつのまにか、暴力記者扱いされている樹が出社しました。ツイッターを見ていなかった樹には不穏な空気の理由が分かりません。
編集長に呼ばれて、事情を説明されました。
網島が説明します。
イーストポストの女記者 → 元東日本新聞社にいた東雲樹 → 顔出し記事が発掘 → 暴力記者となったのでした。
公式アカウントやメールに苦情や嫌がらせが殺到しているそうです。暴力反対、反日、日本から出て行け、とまでありました。反日の理由は、樹が、テコンドーをやっていて、試合に参加したことがあったことから。
日本人だと証明しろ、と編集長は言いますが、そんなことをすれば、差別に加担するのと同じ、と樹は拒否します。
暴力記者を認める樹、トルリチャギと反トルリチャギ
しかし、テコンドーやっていたから暴力記者はモリすぎと、編集長は、弁護士を雇って名誉棄損で訴えることを検討します。
思い当たることのある樹は白状しました。本当です、以前、病院送りにしたことがあります、と。
「セクハラを受けて、つい体がトルリチャギ(回し蹴り)から反トルリチャギ。全治一か月。やっちゃいました。」怯える二人に、「何もしません。触られない限り。」
暴力事件の理由がセクハラなら、世論はこっちの見方になる、記事にして公表しろ、と編集長は乗り気ですが、他言無用で示談になった話なのでした。相手にとっては必死に隠したい事実。特に今は。
相手は、県知事に立候補している最上圭一だったのです。
在日三世の網島が樹に協力する
夜遅く、編集部で樹はネットで盛り上がる自分への悪口を見ています。
そこへ網島が来ました。CSSのフェイクニュースは発信者を辿れなかったけど、偽ブログなら、と調べてくれたのでした。
異物混入を訴えた3つのブログは、同じ作成者でした。日付は1か月近く離れていましたが、ヘッダーを見ると、書いたのは全部1週間以内です。日付を操作されていたのでした。
同じ作成者とする理由は、それぞれの広告番号が同じだったからです。契約者を調べれば猿滑にたどり着けるかもしれない、と網島。
樹は感謝しますが、急に協力的になった理由が分かりません。じつは、網島は在日3世なのでした。今日みたいに、反日の話がでるとヒヤッとすると言うのです。差別の話は聞き飽きた、仕方ないけど、と。
「仕方なくない。」と樹は力強く言います。
網島は「東雲さんが言ってくれたので、今はとりあえずいい。」と笑いました。
フェイクニュースの真の作成者
網島は、こっちも猿滑の個人情報をばらまこうと物騒な提案をしますが、樹はさすがにそれは、と反対します。しかし樹には引っかかることがありました。防弾サーバーのフェイクニュースにしても日付の操作にしても、猿滑がやったこととは思えないのです。八つ峰製菓の人によると、猿滑は、パソコンを打つのも人差し指、エクセルも使えないそうです。
では作ったのは誰だ、と考え込む二人。
その頃、笑いながら、データを次々に削除している人物がいました。フェイクニュースも含まれています。
テイショーグループと最上の関係
猿峰の悪行がばれた
八つ峰製菓にテイショーフーズから内容証明が届きました。ウェルマートのコンペで争っているライバルです。
インターネット上で、テイショーフーズと鶴亀食品の誹謗中傷を行っているのは、八つ峰製菓の従業員、猿峰、と名指ししてありました。一同は驚きます。
猿峰は、テイショーがコンペの相手だと知らなかった、もともと、鶴亀食品の親会社がテイショーだとも知らなかったと、呆然としています。長久保は猿峰に殴り掛かりました。「俺のプロジェクトをつぶしやがって!」
八つ峰製菓の表では、記者が集まっていました。
テイショーグループの新規事業
テイショーグループで記者会見が開かれました。
同じコンペに参加している、八つ峰製菓の社員が誹謗中傷。ライバル企業の評判を貶める卑劣な会社ぐるみの計画的犯行だったと。
先日取材をした部長に、話しかける樹。この段階で会見は早すぎるのでは、と。CSSのフェイクニュースが、猿滑のしわざという確証はないのです。
炎上を1日放置してどれだけ損害が出るか、新規事業を前にして放置できない、と語気を強めて返されました。
最上は、テイショーの株価を気にしています。一気に急上昇していました。これで反対陣営も大人しくなる。次の世論調査が楽しみだ、と満足げな最上。
最上とテイショー
樹は、西から話を聞きます。
最上はテイショーとつながっている。公約での経済政策の目玉は企業誘致でしたが、その企業というのがテイショーなのでした。
大企業のテイショーには悪評がつきまとっていたが、今回の件でふっとびました。
嫌がらせ殺到
鶴亀うどんが人気を集めています。青虫うどんウソ確定、犯人と会社確定。
猿渡のツイートに反応して拡散していた大学生は、実は猿滑の息子でした。猿滑という珍しい名字で一気にばれてしまいました。父親のツイートを拡散していたことに驚く息子。
夜、家に帰ってきた息子に怒鳴られる猿滑。猿滑家には嫌がらせの電話が殺到しています。
家の外から強いライトが当てられています。猿滑が様子を見に行くと、そこには動画を撮っている人たちがいました。
青虫うどんの真実
青虫うどんは本当だった
樹と網島が編集部にいるとアラームが鳴りました。不法侵入者です。
それは、樹に怒りをぶつけに来た猿滑でした。傘を手にとり、樹と網島に突き付けます。
「俺の会社も、家も、どうしてくれるんだ。」
「自業自得でしょう。青虫うどんなんて嘘をつくから。」
「青虫は本当に入っていたんだ!」と泣きながら怒鳴る猿滑。
青虫を見つけた猿滑がツイート
実は鶴亀食品で短期間働いていたバイトが、仕事態度を怒られた腹いせに、青虫をうどんの中に入れていたのでした。本人もすっかり忘れていて、こんなに大事になるとは、と、謝罪の手紙を送ってきたのでした。
そのうどんを買ったのが猿滑。青虫を見つけて驚いてうどんをひっくり返してしまいました。妻に教えようとしても相手にしてもらえません。そこでつぶやいたら反応がありました。「写真は?」
こぼれたうどんを容器に戻し、スープも作り直した。写真を撮って、ツイート。そして拡散されてしまったのです。
情報提供
猿滑「青虫は本当に入っていたんだ。」
青虫の現物は、冷蔵庫に保管していたのを妻に捨てられてしまっていました。
樹は質問を重ねます。「異物混入のブログは?CSSのフェイクニュースは?」
猿滑「どちらもDMが送られてきた、情報提供だって。」
猿滑が振り回していた傘を、樹が足で蹴り落とします。光岡の顔が変わりました。
「スマホ、見せてください。」
ホワイトと名乗る人物からのメッセージ『まだまだありますね。』
ものづくりを大切にしたかっただけという猿滑に「あなたは利用されたことになる。」と樹。
「利用されたって、誰に?」
最上の取材時に目にした分配数
樹は、西に見せられた表を思い出しました。「この分配数見覚えは?」
それとまるで同じものを目にしたことのある樹。
ホテルで最上に取材していた時です。
樹「外国人労働者を受け入れる裏で、こんなにもお金が動いていた、最上さん、知らなかったとは言わせませんよ。」
後編に続きます。
フェイクニュース 後編 あらすじ感想 新聞ではなく樹が書く!ドバイのホテル王は本当だった
野木亜希子脚本「獣になれない私たち」2話の感想はこちら。
獣になれない私たち 2話 あらすじ 感想 鎧に身を包んだ晶の次の災難は
感想
これが1時間のドラマってすごいです。2時間ドラマをたっぷり見せられた感じ。さすが野木亜希子さん。
北川景子さん演じる樹が、いかにも社会派記者という感じでしたね。ツイッターの投稿人「木から落ちない日本猿」に取材するとき、矛盾点を次々に的確に指摘する点が格好良かったです。ネットメディアで浮きまくりの正義感、記事や取材に対する真剣さ、それが少しずつですが、編集部に受け入れられていく点も見ていて心地よかったです。矢本悠馬さん演じる網島もいい味を出していました。
樹がツイッターでさんざんやり玉にあげられてしまった時、編集長が弁護士を雇うことを考えてくれたのは意外でしたね。編集長、意外にいい人なのでは、と思えました。しかし樹は暴力記者の事実を認めました。以前、セクハラを受けた時に頭に血が上り、テコンドーの回し蹴り、トルリチャギと反トルリチャギを見事に決めてしまったのです。樹の男性が近くに来た時の緊張感はそのためだったんですね。痴漢にあったことから始めたテコンドー。樹は泣き寝入りをしない、戦う女性です。
そしてそのトルリチャギで、最後に光石さん演じる猿滑の突き付ける傘を見事に叩き落してくれました。
「木から落ちない日本猿」の本当の目的は何だったのか、結局はモノづくりを大切にする真面目な人なのでした。その真面目さを他の人に利用されてしまったのですね。そして怒りの方向もずれてしまっていましたね。最後に樹に文句を言いに来ても仕方がなかったかと。自業自得と網島に言われていましたが、本当にその通りでした。
青虫事件の真相、樹に取材された時にごまかさずに本当のことを言っても良かったのでは、そう思えました。言わなかったばかりに、事が複雑に大きくなってしまって、自分の首も絞める結果になってしまいました。この先、会社に猿渡の居場所はもうないですよね、さすがに。
真の悪人は誰なのか。フェイクニュースの作成者は?元官僚の県知事候補が黒幕の一人なのは確実ですが、なんといっても野木亜希子さん、そういう単純な話ではないと思います。
堪能させていただきました。来週の後編が楽しみです。
野木亜希子脚本「獣になれない私たち」2話の感想はこちら。
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