「まんぷく」29話 あらすじネタバレ 自分が何者かを証明する大事なもの
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最終更新日:2018/11/25
第5週 25~30話
戦争から帰ってきた天涯孤独の若者、神部に同情した萬平は食事を与えました。翌朝、礼と詫びを言いながら帰っていった神部。その夜また人の気配。飛び起きた鈴が見たのは、髭だらけの男、忠彦でした。忠彦の帰還。喜びにあふれる香田家。
Contents
第29話
居場所を得た神部
ハンコ工房となった居間を見て、目を丸くする忠彦(要 潤)。自分は何をすれば、と聞きますが、絵を描いていてください、と言われてしまいました。自分のアトリエを呆然と見渡す忠彦。
庭掃除が終わりました、と神部(瀬戸康史)が元気に話しかけてきました。鈴(松坂慶子)は冷たく、もう出ていきなさい、と言います。この人、ウチに居つくつもりよ、泥棒のくせに、と。
「ここに置いてください。なんでもしますから。」神部は頼み込みます。
忠彦はやっぱり手伝う、とハンコ工房に入ってきました。鈴の手伝いをすることになりました。神部も手伝うと言いますが、鈴は冷たいです。ハンコの棒が無くなってしまって、やることのない子供たちは勉強しなさい、と言われました。自分が勉強を教えると神部はいい出しました。
泥棒に?と懐疑的な皆に、きっぱり言い放つ神部。
「大阪帝大を卒業しました。」
驚く一同。鈴は信じていません。神部は子供に勉強を教えるのが実に上手でした。皆は大満足でしたが、鈴は最後まで泥棒に、と反対しました。寝るところは、と皆で頭を悩ませますが、アトリエを提供する忠彦。
赤と緑の区別がつかない忠彦
無事、帰還した忠彦ですが、実は色覚に異常をきたしていました。夜中の銃撃戦で、照明弾をまともに見てしまったのです。緑と赤の区別がつかないのだと。軍医に色覚はもう治らないと言われてしまいました。
そしたらもう絵は描かないのか、と聞く鈴に、描けませんと答える忠彦。まともな仕事につくのね、という鈴に、そのつもりと苦々しく答える忠彦。
諦められない画家
萬平(長谷川博己)に忠彦のことを話す福子(安藤サクラ)。「忠彦さんは絵をやめられない。克姉ちゃんもそう思っている。忠彦さんは、自分の夫で子供たちの父親である前に、画家だと。」
アトリエで寝ている神部は、忠彦のフクロウの絵が怖いようです。
不公平の場所で加地谷を見る
昭和21(1946)年。季節は冬。闇市は相変わらずの無法地帯。したたかにたくましく生きている人、絶望から立ち直れず気力を失った人、新しい時代に希望を見出している人、闇市には様々な人生がありました。
福子と萬平は、闇市の中を歩いていました。ハーモニカで「リンゴの唄」を吹いている人がいます。ふとその男に目を留めて、目を見開く萬平。「まさか。」福子は、近寄って男の前の小銭の入った空き缶を拾いました。「何するんや!」
それは加地谷(片岡愛之助)でした。「久しぶりやな。立花君。」
「久しぶり?」と大声をあげる福子。
結婚の祝いを言われ、ありがとうと素直に言う萬平に、福子は怒り心頭。加地谷のせいで萬平は拷問され、あげくの果てに腹膜炎で死にかけたのだと。謝る加地谷。責め続ける福子。
萬平は福子を止めました。「もういい。許すも許さないもない。憲兵隊はもういないんだ。」
もう加地谷を追いかける憲兵隊もいませんが、加地谷は生きる気力を失くしていました。これからは日陰で生きていくと。
自分でもなんで君を悪者にしようとしていたのか分からない、萬平に指図しながら、萬平の才能をうらやんでいたんだ、と告白します。自分が嫌になり、生きていく意味が分からない、と涙を流しました。戦争で「加地谷圭介」は死んだのだと。
萬平は加地谷を見つめていましたが、「憲兵に捕まったから、福子と結婚ができたんです。」と言って、福子を促して立ち去りました。萬平を呆然として見つめる加地谷。
神部への頼み
神部が風呂の火の番をしています。風呂に入っている萬平に着替えを持っていく福子。加地谷さんのことはもういいのか、と聞きます。世の中には人を恨むことで頑張れる人間がいるかもしれないが、自分がそうじゃない、と。福子は加地谷さんのことになると鈴そっくりだと言われてしまいました。福子も加地谷のことを憐れんでいるはず、と指摘されます。
萬平は、風呂の世話はもういいからと神部に別のことを頼みました。
「加地谷」というハンコ
道端の定位置でハーモニカを吹いている加地谷。「立花さんからです。」そう言って神部は紙包みを渡しました。
「言付けがあります。『諦めないで。生き抜いてください。あなたの人生の主役はあなたです。』」
中に入っていたのは、「加地谷」というハンコ。自分の名前、自分の人生。
涙を流し、萬平に感謝する加地谷でした。「すまん。立花君。おおきに。」
香田家の長女・タカについての豆知識はこちらです。まんぷく 香田タカのお相手は?結婚はいつする?
萬平の一生の相棒・神部についてはこちらです。「まんぷく」萬平に一生ついていく泥棒、神部茂
続きます。「まんぷく」30話 あらすじネタバレ 軍事施設で新たなスタート
振り返りはこちらから。「まんぷく」28話 あらすじネタバレ 二晩続けて泥棒騒ぎ
まとめ記事はこちら。「まんぷく」あらすじネタバレ一覧
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感想
色覚に異常をきたしてしまった忠彦さん。とくに見分けがつかないのは赤と緑。画家としては致命的です。鈴に「もう絵は描かないの?」と聞かれ「描けません」と答えました。傷口に塩を刷り込むような鈴さん。「諦めがついてよかったじゃない。まともな仕事につかなきゃね。」ときます。
しかし、福子にはお見通しでした。忠彦も、夫や父であるまえに画家である。諦められるわけがない。諦められない忠彦には、克子はぴったりの奥さんだったわけですね。
加地谷と思わぬ再会。今は浮浪者になっているようですね。道端で毛布にくるまり、安酒をあおる。萬平がかつて知っていた加地谷ではなくなっていました。「加地谷は戦争で死んだ。」萬平も辛い思いをしたけど、加地谷も十分辛い思いをしていたんですね。生きる気力を失くした男を、萬平は責めようとはしませんでした。神部に言づけてハンコを届けてもらいます。『自分が何者かを証明する大事なもの』ハンコ作りを思いついたときに、萬平が言った言葉。自分が何者か思い出してほしかったんですね。
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放送後の感想
無事に帰ってきたものの、忠彦さんの様子は何となくおかしいです。アトリエに行って絵を描いてきてください、そう言われてようやく白状しました。色覚に異常をきたした、色の区別がつかないのだと。皆で深刻な顔をしますが、一人、皆とは深刻さの種類が違う人がいました。鈴です。鈴にとっては大切なことですが、今この時に、忠彦に、絵はもう描かないのね、と念を押すのは、かなり可哀そうでした。
神部は役に立つところを見せるのに一生懸命でしたね。どうしてもここに置いてほしい。鈴以外はみな同情して、置いてあげてもいいのでは、と言う気になっていますが、鈴は最後の最後まで反対をしていました。でもさすがに大阪帝大卒と言われると何も言い返せませんね。福ちゃんも掘り出しもん、なんて言い方をしていました。神部さん、寝る場所はアトリエと決まりましたが、フクロウの絵が怖いみたいです。人懐こい泥棒でも、フクロウは怖いんですね!
闇市で遭遇した加地谷。往年の態度とはまるで違った覇気の無さ。戦争はここまで人を変えてしまうのですね。後悔と哀れさの塊の加地谷を、福子は延々と責め続けます。萬平がもういい、と何度言っても、福子は責め続けました。最後には鈴見たい、と言われてしまった福ちゃん。ようやく口を閉じました。
そして、萬平から加地谷へハンコのプレゼント。生きる気力を失っていた加地谷へ、生き抜いてもらいたい萬平からのメッセージです。改めて萬平に心から謝り、そして礼を言う加地谷でした。
続きます。「まんぷく」30話 あらすじネタバレ 軍事施設で新たなスタート
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第5週はこちら。まんぷく第5週 あらすじネタバレ ハンコ屋と大阪帝大卒の泥棒
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